知的障害者スポーツの課題とは?障がい者スポーツ指導員が詳しく解説!

障害者

 
 
知的障害者が楽しめるスポーツをご存知ですか?私自身、知的障害者施設で行われたスポーツイベントに参加してきました。障がい者スポーツ指導員として協力し、大人数になって盛り上がったのですが、その一方で課題も浮き彫りになりました。
 
 
今回は健常者から障害を持って長い私が、知的障害者が楽しめるスポーツについてお伝えしたいと思います。また後半には、課題となる楽しんでもらう方法も、指導員同士で言い合った内容について記載してみました。それではいってみましょう。

 

 

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知的障害者ができるスポーツとは?

 
私は19歳のときに車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。障害を持ってからは車いすツインバスケという障害者スポーツを行ってて、富山県チームの代表をしていますよ。

また初級障がい者スポーツ指導員の資格を5年保持し、30年度から富山県障がい者スポーツ指導者協議会事務局長も任されているのです。
 
 
先日、年間行事の1つである某知的障害者施設で行われたスポーツイベントに参加してきました。冒頭でも書いたように初級障がい者スポーツ指導員の養成講座も兼ねていたため、施設利用者、初級受講生、指導員の総勢が100名以上になって非常に盛り上がりました。


 
 
内容的にはこの4つです。
 

  • ボッチャ
  • 卓球バレー
  • ディスゲッター
  • カローリング

 
上記の種目終了後、最後はみんなでお玉レースを行うというものでした。ちなみに用具は、事前に障害者スポーツ協会で借りてきたのです。
 
 
このように知的障害者の方が楽しめるのは、ニュースポーツのような簡単なルールがいいですよ。

≪ニュースポーツとは≫
20世紀後半以降に新しく考案された、勝敗にこだわらずレクリエーションとして気軽に楽しむことが目的のスポーツのこと。

 

知的障害者スポーツの進行方法は?

 
今回のイベントは人数が多かったため、まずは初級受講生の方と知的障害者の参加者と接してもらうことを前提になったのです。

そこで前もって施設側で参加者を4班に分けてもらいました。その班に初級受講生9人と指導員2名の合計11名を、各班にわけてサポートと盛り上げ役に。残りの指導員は、道具の準備や応援などをしました。写真はタイムスケジュールですね。


 
 
前もって割り振りがされていたので、バタバタすることはありませんでしたよ。このようにすべての種目を行うことで、飽きさせない目的があるのです

次の章では、私たち障がい者スポーツ指導員が知的障害者の方に楽しんでもらうために心がけたことを解説します。
 

知的障害者スポーツを盛り上げるには?

 
まずスポーツを行っているときは、声を出して応援するのが良いです。その場が盛り上がるし、参加者の方も頑張りますからね。

バックミュージックをかけることもいいでしょう。小学校や中学校の運動会のとき、リズム感ある曲が流れ、テンションも上がってウキウキしませんでしたか?天国と地獄なんて楽しかったですよね。

ただ大きい音過ぎると周りの声が聞こえなくなりますので、ボリュームに気を付けるといいですよ。

さらに、上手にできれば、褒めるのも効果的です。ちょっと大げさにするのもいいでしょうね。ハイタッチすると、距離感が縮まりますよ。

 
 
もし話しかけられれば、シッカリ聞いてあげることも重要です。参加者は名札を貼っていると思いますし、名前を呼んで喋りかけるのも有効的。このように気軽に話して仲良くなると、楽しく盛り上がれると思いますよ。

ただうまくいっていても、何かしら反省点が出てくるのです。次の章ではその内容を、お伝えさせていただきますね。
 

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知的障害者スポーツ課題の楽しませ方とは?

 
イベントが終われば、指導員が集まって反省会をしました。

まず出たのが受付のこと。参加者の受付で名前を聞き取れない場合があったようです。そこで進行を妨げないために、受付には1人だけでも施設職員が在中していればスムーズにできます。そのため、施設職員に在中してもらうのが良いですよ。


 
 
また時には乱暴な参加者がおられるので職員に常駐してもらい、付き添ってもらわないといけません。まれに棒状の用具などあれば、武器になるので危険性があるのです。
 
 
イベント内容がうまくいったと思っていても、持った楽しませたい!と欲が出てきます。


 
 
いろいろな内容が出てきたので、ちょっと書き出してみますね。
 

  • 上手くできない人のために、参加者に応じたルール作りが重要
  • 頑張った賞のように、景品を渡すと喜ばれる
  • 高齢の参加者もおられるので、足元に気を付けるなどの配慮が必要

 
障害によって、投げることや座っているのが困難な人もいます。その場合は、臨機応変にルール変更も必要です。
 
 
私たちが開催するイベントでは景品を渡していますが、どうしても貰える人が偏ります。そこで受賞した人を控えておき、翌年はちがった人にあげることが重要です。

さらに高齢化が進んでいるため、足元などの安全面にも配慮がいるのです。遅れていても慌てさせないことで、パニックにならなくて済みますからね。
 
 
実際に知的障害者のスポーツイベントに参加し、私なりに感じたことがあります。それは、どんな種目でも参加者に応じてルール変更して楽しめる工夫が必要ってことなんですね。

道具がいるので限られてきますが、これからも楽しんでもらえるよういろいろ考えていきたいです。
 

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まとめ

 
今回、知的障害者スポーツの課題について経験をもとに書き出してみました。いかがだったでしょうか?
 
 
参加者の笑顔が、一番の励みになります。
 

    知的障害者ができるスポーツとは?

  • ボッチャ
  • 卓球バレー
  • ディスゲッター
  • カローリング
  • お玉レース

 

    知的障害者スポーツの進行方法は?

  • 一通りできるように班に分けて進行する

 

    知的障害者スポーツを盛り上げるには?

  • 参加者とハイタッチしたり、盛り上がるように褒めたりする

 

    知的障害者スポーツ課題の楽しませ方とは?

  • 上手くできない人のために、参加者に応じたルール作りが重要
  • 頑張った賞のように、景品を渡すと喜ばれる
  • 高齢の参加者もおられるので、足元に気を付けるなどの配慮が必要

 
いろいろ注意点はありますが、一緒の空間にいるときは楽しむことを共有しないといけません。そのときはあなた自身がサポートだけに没頭しすぎず、参加者に気をかけるよう注意しましょう。そうすれば、お互いに盛り上がれますよ。応援していますね。
 
 
 

はじめまして、頚髄損傷者のまっつんです。

健常者から障害を持つようになり、車椅子で生活していることでの感じた考えを綴ろうと思います。

共感していただければコメント欄からどしどし書き込んでもらえると幸いです。

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