障害者と音楽には、色々なつながりがありますよ。癒しになることもあれば、演奏をすることでも考えられるのです。
今回は障害者と音楽について、詳しく解説します。後半には、障害者のアーティストも記載してみました。それではいってみましょう。
障害者と音楽とのつながり
障害者と音楽は、いろいろなつながりが見られます。歴史を遡れば、古くは琵琶や三味線など一部の楽器演奏の職業が障害者の生業として、定着していた時代があるのです。
盲目の琵琶法師を題材にした「耳なし芳一」の怪談は、教科書に登場するほど有名な物語。「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざの存在は、三味線奏者が視覚障害者の職業として長い間日本の社会の中で根付いていたことを、今に伝えています。
どんなことなのか説明してみますね。
<「風が吹く」と「桶屋が儲かる」仕組み>
風が強く吹く
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
砂埃がたくさん巻き起こる
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
巻き起こった砂埃が目に入って視力を失う人が増える
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
視力を失った人が増えると、職業として三味線を弾く人が増える
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
三味線奏者が増えると、三味線の材料である猫の皮が大量に必要になる
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
皮を取るために猫をたくさん捕まえると、猫を天敵とするネズミが大量に増える
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
大量に増えたネズミがたくさんの桶をかじって穴をあける
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
桶に穴が開いて使用不能になるので桶屋に桶の注文が大量に入る
⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ⇩
大量に注文の入った桶屋が儲かる
また現代においては高齢の障害者や障害児に対し、音楽療法の一環としての治療やリハビリテーションプログラムが広く実施されているのです。
認知症を有する高齢者に懐メロを聴かせたり一緒に歌ったりすることにより脳へ刺激を与えて記憶の想起を促したり、心身の活動を引き出します。高次脳機能障害を持った人には気分を高めるためにアップテンポな曲を流したり、休めるにはバラード調にしたり。
このように見ると音楽は、障害者とをつなぐものになっているのです。
障害者と音楽的才能
障害者の中には音楽に関して、特異的に高い才能を有している人もいます。これには大きく分けて2つのパターンがありますね。
一つは視覚障害等身体面の障害を有している場合です。いわゆる五感(視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚)のうち、聴覚を除く四つの感覚のどれかが障害されることによって感度が鋭敏になることがメカニズムとして考えられます。
つまり目から視覚を通して外界の情報を得られなくなってしまうため、集中的に働かせて情報を得る必要性が生じるのです。その結果聴覚が健常者よりも研ぎ澄まされて発達し、音楽的才能の開花や能力の発揮に繋がります。
もう一つは発達障害や精神障害を有している場合です。メカニズムはいまだ詳しく解明されていないのですが、、自閉症や学習障害等を有している方の中には音楽や文学、演劇などで才能に秀でている方が存在します。
国内では黒柳徹子さんや栗原類さん、ミッツ・マングローブさん。音楽の分野では米津玄師さんやSEKAI NO OWARIのFukaseさんなどが、発達障害や精神障害を患っていたとして知られているところです。
海外ではトム・クルーズさんやスティーブン・スピルバーグさん、パリス・ヒルトンさんなどが発達障害を有している有名人として知られていますよ。
視覚障害と音楽アーティスト
視覚障害ながらも高い音楽の能力を発揮し、有名なアーティストになった方は多く存在します。
特に有名なところとして、海外ではレイ・チャールズさん(緑内障で7歳頃には失明)やスティービー・ワンダーさん(未熟児網膜症で生後直後より失明)。また、国内の音楽アーティストでは、ピアニストの辻井信行さん(小眼球症により出生時より失明)。
バイオリニストの川畠成道さん(スティーブンス・ジョンソン症候群により中学生頃には失明)、津軽三味線奏者の高橋竹山さん(3歳の頃から麻疹により失明状態)や演歌歌手の竜鉄也さん(中学2年生の頃失明)などが視覚障害を有していたとして有名です。
しかしこれらのアーティストの方々は血の滲むような努力を重ね、才能や能力を開花させているということを見逃してはなりません。
特に時代が遡れば遡るほど障害を有する方々への偏見や差別意識も強く、社会のサポートも十分ではなかった時代背景があります。厳しい環境の中でも高い評価を受けるに至るまで努力や熱意、強靭な精神力なども総合的に含め、賞賛されるべきでしょうね。
障害者と音楽について当事者が語ってみた
私は19歳の時に車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。障害を持ってからは、車いすツインバスケという障害者スポーツを、趣味と健康のために行っているのです。
車の運転ができるので、練習日になると向かう車中で邦楽を聴いていますよ。チームの他の選手にも聞くと、私と一緒のように音楽をかけて運転しています。芸術とは違い私たちにとっては、癒しの部分が大きいですね。
このように障害者にとっても、音楽に対する内容が人それぞれ違ってきます。上手く利用しさらに有効活用できるようにすれば、いろんな道が開けるのかもしれませんね。
まとめ
にほんブログ村
応援お願いしますm(_ _)m
障害者と音楽は、昔から深くかかわっていたのです。多くの障害を持ったミュージシャンがいて、正直、驚きました。
コメント