車椅子の介助で、エレベーターの乗り方に決まりがないのをご存知ですか?なぜなら、人それぞれ好みがあるからです。当然ですが私にもありますね。
今回は健常者から障害を持って長い私が、車椅子でのエレベーター乗り方についてお伝えしたいと思います。後半には、ボタンや鏡の隠れた内容も詳しく書かせてもらっていますよ。それではいってみましょう。
車椅子のエレベーター乗り方 決まりはあるの?
車椅子を介助する際、エレベーターの乗り方にはいくつかの方法があります。
ただ、「これだ!」という決まりはありません。
書き出してみますね。
- 前向きから入って後ろ向きに出る
- 前向きから入って中で方向転換して前向きに出る
- 後ろ向きに入って前向きに出る
- 後ろ向きに入って中で方向転換して後ろ向きに出る
同じ車いすツインバスケのチームメイトがエレベーターの中に前から入ったのを、写真で撮ってみました。
私は写真のように、前向きから入って後ろ向きに出る方法がいいです。
理由としては、最近のエレベーター内に鏡が付いています。以下のような身だしなみのチェックをしたいのです。
- 目ヤニが付いていないか?
- 鼻くそが付いていないか?
- 鼻毛が出ていないか?
どんなときでも気にしていないと、恋愛に結び付きませんからね。それにドアのほうを向いていると、圧迫感があってしんどくなるのです。
ただ私の意見は車椅子ユーザーすべてではないので、車いすツインバスケのチームメイトにも聞いてみました。次の章ではその内容について、詳しくお伝えさせていただきますね。
車椅子のエレベーター乗り方 チームメイトの内容とは?
早速、聞いてみたんですが、私と同じ鏡に向かっていたほうがいいそうです。
理由は、こんな感じでした。
- 顔のチェックをしたいため
- 鏡を使い、後ろの風景も見られるため
- クルクル回転させれるより、素直に前を向いているほうが落ち着くため
確かに鏡を使えば、エレベーターの隅々まで見渡せます。ドア側に向いていれば振り返らないと、後にどんな人がいるのか確認することができませんからね。
また車椅子に乗った状態で回転されるのは私自身も気持ち悪くなることもあり、好きではありません。質問することで違った意見が聞け、本当に良かったです。
ちなみに介護されない自走の場合は、ドアに向かっているほうが最適ですね。理由としては、エレベータードアの閉まりが意外と早くぶつかってしまうことがあるのです。
バックより前を向いていた方が早く降りられます。これは一緒の意見でしたね。
ここまではエレベーターの乗り方について、いろいろ思うことを書いてみました。次の章では、介護のときに気を付けていただきたいことを詳しく書かせてもらいますね。
車椅子のエレベーター乗り方 介助の注意点とは?
車椅子を押す介助をする際、エレベーターに乗るときの注意点があります。
廊下との隙間に、「前輪キャスターを落とさない」です。写真で言うと赤い矢印の部分ですね。
非常に危険な箇所で、はまってしまうと転倒を引き起こすかもしれません。そのため前進で入る際は、車椅子のティッピングレバーという部分を片足で踏んで前輪を浮かします。
車椅子の後下部に飛び出しているパイプのこと
このようにすれば、簡単に移動できると思いますよ。降りる際は、バックでゆっくり下がればいいだけです。
まずは自分自身で車椅子に乗り、エレベータに移動してみるといいかもしれませんね。体験してみることで車椅子ユーザーの気持ちが、少しでも理解できると思いますよ。
ただ乗り方については、人それぞれ性格が違うのと一緒で賛否両論あると思います。コミュニケーションも兼ねて車椅子ユーザーから直接、方法を聞くのがいいかもしれませんね。そのほうが配慮がかなった介助が、できるのではないでしょうか?
ところで車椅子マークの描かれたボタンで、あまり知られていないことがあるのです。次の章ではその内容について、お伝えさせていただきますね。
車椅子のエレベーター乗り方 ボタンの優しい工夫とは?
エレベーター出入り口のドア付近に設置されている車椅子マークのボタン。見たことはあるでしょうが、意外と知られていない事実があります。
以下、「車椅子用ボタン」で説明します。
普通のエレベーターボタンを押すのと違い、以下のような特徴があるのです。
- ≪複数のエレベーターがあり、車椅子用ボタンを押して待った場合≫
- 車椅子ユーザー用の運転盤が付いたタイプのエレベーターを優先的に呼ぶ
エレベーター内両サイドに車椅子ユーザーの高さに合わせて設置されているモノ
確かに車椅子用ボタンを押すと運転盤が付いたタイプが、早くに来ますよ。
さらに押すことによって、「ドアが閉まるまでの時間が長い」のです!
実際に何秒の開きがあるのか測って比べてみました。
- 普通のエレベーターボタンを押した場合 - 約15秒でドアが完全に閉まる
- 車椅子用ボタンを押した場合 - 約17~18秒でドアが完全に閉まる
2~3秒遅く閉まることで、車椅子ユーザーがゆっくり乗降できるよう配慮されているのがわかります。
このように車椅子用ボタンには、意外と知られていない内容があるのです。ではもう1つご紹介させていただきますね。
車椅子のエレベーター乗り方 鏡が付いている理由とは?
エレベーターの中に鏡があるのを実際に見たことあると思います。
思わず髪形を整えたり、鼻毛が出ていないか確認したりする人も多いでしょう。
私は毎回、利用していますよ。。。
でもこの鏡は身だしなみをチェックするものではなく、ちゃんとした理由があるのです。
車椅子ユーザーが後方を確認するためのもの。
車椅子ユーザーがエレベーターに乗る際、前進で入ることを想定しています。
もし室内が広くて誰も中にいなければ180度回転して降りるのに待機できますが、狭かったり多くの人がいれば方向転換できません。その点を考慮して鏡で後方に人がいないか確認し、振り向かずにバックして降りることができます。
私の自宅にあるエレベーター内にも、鏡がちゃんと付いていますよ。
調べてみると、1975年(昭和50年)代には日本エレベーター協会の標準ですでに定められているのです。超高齢社会を見越して考えられているのが、伺えるのではないでしょうか?エレベーター内にある鏡は、バリアフリーの1つなのです。
外出していつも感心させられるのは、私がエレベーターから降りようとする際、同乗の人が開くボタンや扉に手をかざしてくれます。これは思いやりがある人だからこそ、させてくれるのではないでしょうか?
私は心遣いに嬉しく思い、「ありがとうございます。」と言葉で伝えるように心がけています。
人のありがたみは、些細な行動だけで十分に伝わるのです。思いやりある人が多いことに、日本人として誇りを感じます!
まとめ
今回、車椅子でのエレベーター乗り方やその他についてお伝えさせていただきました。意外な内容で、ビックリされたのではないでしょうか?
少しでも多くの人に、知ってもらいたいですね。
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- 車椅子のエレベーター乗り方 決まりはあるの?
- 決まっていない
- 私も友人も、前向きから入って後ろ向きに出る方法がいい
- 車椅子のエレベーター乗り方 介助の注意点とは?
- エレベーターと廊下との隙間に、前輪キャスターを落とさない
- 車椅子のエレベーター乗り方 ボタンの優しい工夫とは?
- 車椅子ユーザー用の運転盤が付いたエレベーターを優先的に呼ぶ
- ドアが閉まるまでの時間が普通のボタンより、2~3秒長くなる
- 車椅子のエレベーター乗り方 鏡が付いている理由とは?
- 車椅子ユーザーが後方を確認するため
エレベーターの乗り方にもいろいろあると感じた人が、多いのではないでしょうか?車椅子ユーザーの思いも、人それぞれ違うことが言えますね。
今回の記事を見て、少しでも理解して頂ければ幸いです。
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