褥瘡ができにくい車椅子のクッションがあるのをご存知ですか?私自身、車椅子ユーザーで普段から使用しているため、効果を実感しているのです。褥瘡の手術なんてしたことありません。
今回は健常者から障害を持って長い私が、褥瘡ができにくい車椅子クッションについてお伝えしたいと思います。後半には、経験から学んだ注意点を記載していますよ。それではいってみましょう。
車椅子のクッション 種類とは?
車椅子に乗る際は、専用のクッションを使用します。快適な座りの役目だけではなく、体を安定させるためにも貢献するのです。
種類がこちらになります。
【車椅子クッションの種類】
圧迫が少ない | 圧迫が少ない | 加工しやすい | 圧迫が少ない | |
劣化して穴が開く |
どのタイプも、長所と短所を合わせ持っていますね。
私は19歳の時に首の骨を折り、頚髄損傷者になりました。障害を持ってからは、胸から下の感覚が全くありません。そのため、褥瘡を作らないことが重要になります。
同じ体勢でいると、皮膚の接触する部分の血行が不全となって壊死を起こすこと
一番悩まされる褥瘡は、臀部(でんぶ)と呼ばれるお尻にできやすいのです。
ただ私は長年の車椅子生活の経験で、圧迫対策が優れているクッションがあると実感しています。次の章では、その内容について詳しくお伝えさせていただきますね。
車椅子のクッション 褥瘡ができにくいものとは?
私はこれまで車椅子用のクッションは、いろいろ試してきました。ウレタン素材の低反発タイプや、コンニャクのようなジェルタイプのものなど幅広くです。そして、ついに辿り着いた商品があります。
私が使用して圧迫対策が優れていると思うクッションが、ロホクッション(ROHO) です。
- 商品名:ロホクッション(ROHO)
- タイプ:ミドルタイプ 38×38cm
- 値段:45,000円
上記写真を見てもらうとわかりますが、使用しているタイプはだいぶ薄かったので、高さ調整の為にオレンジの座布団を敷いています。
実を言うと、15年以上使用したロホクッションが古くなりamazonでサイズを間違えて購入してしまいました。(今回の購入で3回目です。)
私のように失敗しないためにも、通販ではないお近くの業者が一番いいですよ。車椅子の幅や高さはロホクッションのタイプを左右するので、色んなアドバイスをもらえますからね。
値段は高くなりますが、引っかけて穴さえ開けなければ15年以上は持つのでおすすめです。
私が絶賛するロホクッションは、どのような構造なのかカバーを外して写真で撮ってみました。
素材はゴムで、空気を入れて使用します。イボイボとなっていることが一ヶ所にかかる圧力を分散させ、褥瘡予防してくれる優れものなんです。
なんと!
私はロホクッションを使用して長くなりますが、障害を持ってから褥瘡の手術を一回もしたことありません。ハッキリ言って自慢です。
プッシュアップ自体できないので、座りっぱなしの状態ですよ。
自力でお尻を上げること
ただ褥瘡になるのは、圧迫よりも他の原因が多いのです。次の章では、その内容についてお伝えさせていただきますね。
車椅子のクッション 圧迫より気を付けることとは?
ロホクッションは圧迫に対して優れものですが、褥瘡のもととなる傷を作る条件が発生します。内容がこちらです。
- 湿気による皮膚の蒸れ
- 失禁した状態からの皮膚の蒸れ
夏場なんてゴム素材に座っていれば、いくら専用のカバーで覆われてても汗をかいて蒸れ蒸れになっちゃいます。
しかし私はそれを防ぐために、普段からタオルを一枚敷いているのです。写真のようにするだけでタオルが湿気を吸い取って、蒸れを防いでくれますよ。
とはいうももの障害者は、失禁することがしばしばあります。また漏れ予防で、オムツをすることもあるのです。
上の2パターンの状態で長くいると蒸れの効果でお尻の皮膚がふやけた状態になり、皮がむけて傷になりやすいですね。この環境であれば、どんなクッションに座っていても危険です。ロホクッションは優れものとはいえ、傷がもとで褥瘡になってしまいます。
そこで漏れやおむつ状態のときは、このように気を付けるといいですよ。
- お尻をずらす行為は極力しない
- 筋トレなどの運動は控える
このようにおとなしく座っているのが一番です。
でも私は車椅子に乗るようになり褥瘡の手術をしたことがないと言いましたが、小さい傷を作ったことは何回もあります。できた場合は、どうすればいいのでしょう?次の章では、その内容についてお伝えさせていただきますね。
車椅子のクッション 褥瘡ができた場合は?①
褥瘡を予防するために重要になってくるのが、毎日のお尻の確認です。もしできたとしても、早急に対策が取れますからね。
それでも傷を作ってしまったら小さいうちに病院に行って診察を受け、薬を処方してもらいましょう!
診察する科はこちらになります。
- 傷が小さい場合は皮膚科で受診
- 傷が大きい場合は整形外科で受診
車椅子の知人が、こんなことを言っていたのです。
褥瘡ポケット(大きな褥瘡)になって熱が下がらないので整形外科の先生に見てもらったら、シッカリ対処してくれた!って。
たまたまでしょうが、一番いい方法となるのは褥瘡手術をしたことのある身近な経験者に聞くのです。
おすすめの病院や先生、そして的確な対処法などを教えてもらえますからね。経験者ほど心強い人はいません。
医師とは言え、褥瘡専門の方や専門でない方がおられます。それを判断する為にも、身近な車椅子ユーザーの情報が重要になってくるのです。アンテナを張り巡らせておけばいいですよ。
車椅子のクッション 褥瘡ができた場合は②
薬をもらってきた後は治るまでの毎日を、このような方法で過ごします。
- ベッドに寝て褥瘡部分を浮かして治す
- 車椅子に円座クッションや空間が出来るスポンジを置き、座りながら治す
ベッドに横になって治すのは、完全に傷を浮かすことができるので治りも早いです。ただ足が拘縮したり起立性低血圧になったりと、デメリットが多くなります。
そこで、私は、車椅子に座りながら治す後者をおすすめしますね。処方された薬を塗りおとなしく座って傷を浮かせていれば、数日で完治しますよ。
ちなみに私は自宅で仕事をしているため、体調不良で都合悪くなったとしても時間に融通が利きます。ちょっとの傷でも無理せず気を配っていることが、傷を大きくさせない理由になっているのではないでしょうか?
別の車椅子ユーザーの知人と、病院で久々に出会ったときの内容です。その彼は何回も褥瘡で肉が壊死して骨まで貫通し、手術のし過ぎでお尻の肉が無いと嘆いていました。しかもこのような状態になれば、肉が盛り上がるまで車椅子に乗ることさえできないそうです。
私の怪我した直後は長期間ベッドに拘束されたのですが、病室を出られないだけでも気が狂いそうになりましたからね。嫌な思いをしないためにもお尻に傷ができれば、早い段階で治すことが先決になってきます。
手術は怖いというだけではなく、精神的ダメージも大きいです。心を病ませないためにも、傷を作らないように気をつけましょうね。
まとめ
今回、車椅子のクッションについて私の経験をもとにお伝えさせていただきました。いかがだったでしょうか?
褥瘡ができるのは簡単ですが治すのは難しいので、日頃から意識するのがいいですよ。
にほんブログ村
応援お願いしますm(_ _)m
- 車椅子のクッション 褥瘡ができにくいものとは?
- ロホクッション(ROHO) が褥瘡予防におすすめ
- 車椅子のクッション 圧迫より気を付けることとは?
- お尻の皮膚が蒸れないように気を付ける
- 車椅子のクッション 褥瘡ができた場合は?①
- 傷が小さい場合は皮膚科で受診
- 傷が大きい場合は整形外科で受診
- 車椅子のクッション 褥瘡ができた場合は?②
- ベッドに寝て褥瘡部分を浮かして治す
- 車椅子に円座クッションや空間が出来るスポンジを置き、座りながら治す
車椅子のクッションは、本当にたくさんの種類があります。その中でも私の経験から言えば、ロホクッションが一番おすすめです。だけど完璧とは言えません。
毎日注意することが、褥瘡のできない予防策なのでしょうね。
コメント