精神障害者と巷でよく聞くことがないでしょうか?私の同級生が発症し、噂になっていましたよ。良い内容ではなかったのですが、何か定義ってあるのでしょうか?
そこで今回は精神障害者について、わかりやすく解説したいと思います。後半には、知人の精神保健福祉士の方に特徴や接し方を聞いたのを詳しく掲載してみました。それではいってみましょう。
精神障害者の定義とは?
精神障害とは精神機能に障害が生じ、日常生活や社会参加に困難をきたしている状態のことを言います。そして継続的に、様々な心に病を示す者を精神障害者と称すのです。
法律ではシッカリと定義されています。
「精神障害」を「統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有するもの」(第5条)と定義しています。
引用 : 日本精神保健福祉士協会
しかしこの定義は国によって、さらに国内でも法律、医学や福祉などの各観点で意味の違いが出てくるのです。
精神障害者の原因とは?
精神疾患は大きくわけると、三種類の原因からくる症状として分類されます。
- 心因性 – 心身症・神経症・睡眠障害・摂食障害・性関連障害
- 内因性 – 統合失調症・うつ病・躁うつ病
- 外因性 – 意識障害・てんかん・アルコール依存症・薬物依存症・認知症
まず心因性は、心理的要因などがあります。たとえば過去に受けた心のキズが思い出され、その内容が引き金となって症状に表れるのです。
また内因性は体質的要因や遺伝体質的なものとして、高血圧や糖尿病やガンのように近親者からの遺伝の影響を大きく受けます。環境も合わさった症状という位置づけです。
個人個人が持つ体の特徴が影響を及ぼすこと。
そして外因性は器質的要因として、脳が外的な刺激を受けて起きる症状になります。
体のどこかが特定できて影響を及ぼすこと。
その他に知的障害や発達障害、パーソナリティ障害を持つ者も広義での精神障害に含まれますね。
精神障害者の法律とは?
国内では1900年に精神病者監護法が制定されたのが、精神障害者に関する初めての法律です。この法律は、ただ患者の保護よりも居室に監禁して監視し、治安を守るという側面が強く出ていました。
それを呉秀三(東京帝国大学教授)が批判し、1919年に精神病院法が制定されます。この法律は名前の通り、患者を精神科病院に保護して治療するというもの。さらに戦後、1950年に精神衛生法ができました。これは精神障害者の医療や保護を目的として、発生の予防を目的とした法律だったのです。
これによって「精神障害」の概念が登場し、行政や医療関係者の間で定着して医療ケアの側面を持つようになります。
細かい改正を繰り返し、1995年「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)」が制定され福祉法として明確化されたのです。その後も何回かの改正がされています。
精神障害者手帳とは?
精神疾患があると医学的に診断されれば精神障害者手帳が発行で、さまざまな支援の対象となります。ちなみに等級が1級・2級・3級です。以下にまとめてみますね。
- 手帳名 : 精神障害者保険福祉手帳
- 根拠法 : 精神保健福祉法
- 必要書類 : 指定医・主治医等の診断書
- 判定場所 : 精神保健福祉センター
- 等級 : 1級~3級
- 有効期間 : 2年
審査基準は各自治体によって違うため、一概には言えません。各市町村の福祉課で申し込みをしてから精神保健福祉センターで審査があり、そこで何級かが決まるのです。
判定に納得いかない場合は、都道府県に対して不服申立てをすることができます。詳しくはお住まいの市町村福祉課に、問い合わせてみるのがいいですよ。
精神障害者の接し方とは?
私の知人に、精神保健福祉士の資格を持たれた方がいます。某事業所で相談支援員として働かれているのですが、精神障害者の接し方について聞いてみたんです。教えてくれた内容がこちらになります。
- 精神障害者の特徴を理解する
- シッカリと話を聞く
- 相手の気持ちを否定しない
- かみ砕いて話をする
まず精神障害者は、以下のようにいろいろな特徴を持っています。それを理解しないといけません。
- 一度に複数のことするのが苦手である
- 自分自身から行動するのが苦手である
- 段取りするのが苦手である
- 気を遣うことが苦手である
- 要領が悪い
- ネガティブ思考である
すべての人がこの特徴ではないので、ご了承願います。
上記のような傾向があるので、それらを踏まえて会話しないといけないのです。悩みを持っている人が多いのを理解し、否定せずに尊重してあげましょう。
ゆっくり丁寧に話すことも重要です。ただ精神障害者!と聞くとちょっと怖いと想像するかもしれませんが、相手に対して恐怖を持たないことが重要と言っていました。
心の病をお持ちの方は、心優しい人が多いのです。偏見を持たずに温かく見守るように接するのが、一番いい方法だと思います。
さいごに
2005年に成立した「障害者自立支援法」のあと、障害者の自立や社会復帰などが積極的にすすめられています。特に精神障害者に関しては、症状が改善すれば健常者といっしょかそれ以上の能力を出し、国内の発展に役立てるという考えがあるのです。
そのため医療や福祉方面にお金を、多く投入する動きも見られました。当時者が活躍する場所が増えることを願いたいですね。
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