福祉施設や病院でよく見る、介護用車椅子。なかなか車椅子を自走できない人が、利用されます。今回は介護用車椅子について、ジックリと種類や機能を見ていきましょう。
介助用車椅子とは?
介助用車椅子は、介助を目的とした場合に使用する車椅子です。自身でタイヤを動かすことが困難な方や、主にベッド上で過ごす人の移動に使用されます。
なお自走用車椅子と違って、明らかに見た目や目的が違うのです。その特徴を、いくつか書き出してみますね。
- 後輪が小さい
- 自走用車椅子に介助者用グリップがついている
- 姿勢変換機能がついている
- 介助者に押してもらう
自走式よりコンパクトで軽いため、外出用の車椅子としても適しています。自身で身体を動かすことができない方が、ベッド以外でも過ごせるように考えられているのです。
介護用の中でも、寝た状態に近いまま移動することができるタイプの車椅子もあります。ベッドから離れても、しっかり体を起こせる機能を兼ね揃えているのです。
介助用車椅子の種類とは?
よく見かける標準型介助用車椅子は、後輪が小さくハンドリムが付いていません。またベッドから車椅子の乗り降り負担が軽減されるよう、アームサポートが跳ね上げ式になっているのもあります。
次の章からは、その他の種類を見ていきましょう。
リクライニング車椅子
リクライニング車椅子とは、シート(背もたれ)のみが倒せる介助用車椅子です。しっかりと頭部や背を支えられるよう、シートが長くなります。と同時に、標準型の車椅子では姿勢が保てずに崩れやすく、座っていることが難しい場合に使用されるのです。
グリップの位置はシートの角度を変えるために、調整レバーがあります。シートは車椅子を使用していても身体に負荷がかからないよう、クッション性で体圧分散に優れたものです。
頭を安定させて支えるヘッドレストが備わっているタイプも多くあります。
ティルト車椅子
リクライニング車椅子と同じように、シートが調節でき座面の角度も直せるのがティルト車椅子といいます。ベッドからの乗り移り時には寝た状態で福祉用具を使い、移乗ができるのです。
座っていてもずり落ちないように、身体の角度に合わせて座面を調節できます。また自身の身体を起こせない方が、ティルトタイプだとできる場合もあるのです。
このように、利用する人の状態に応じて使用することをおすすめしますね。
さいごに
介護用車椅子は、介助する側に使いやすい設計になっているのです。それらを考慮して、安心安全で介護ができることを祈っております。
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