「車椅子生活になって今後は自宅で過ごすけど、どこも改修できていないので何かと不安・・・。」
車で事故って頚髄を損傷し入院している男性がこんなことを言っていると、小耳に挟んだのです。自宅に戻る時期が迫っているけど玄関や室内の段差が改修されていなく、焦っている感じでした。
確かに車椅子生活になるといろんな出費が絡んでくるし、思うようにいかないことがあります。お金が色々かかるので、私もよ~くわかりますよ。^^;
そこで頚髄損傷者となって長く家で生活している私が、車椅子ででも大掛りな改修をしなく住める方法をお伝えします。心配する必要はありません。この記事があなたの不安を取るキッカケになれば、嬉しい限りです。それではいってみましょう。
車椅子生活だと自宅を改修しないと住めないの?
私は19歳の時に車の事故で首の骨を折り、車椅子で生活している頚髄損傷者です。そのため今回の記事は、私の経験にもとづいて書いたものになります。介護が必要な頚髄損傷者向けになるかもしれませんので、ご了承願いますね。
私の場合は幸せなことに怪我して数年後、新築のバリアフリー住宅を両親に建ててもらえました。しかし、そんなラッキーな人ばかりではありません。既存の家はあるけど改修する費用にまで手が回らない人も、いるでしょう。
各市町村では、重度障害児・者に対し、20万円~100万円を上限に住宅改修費の助成があります。
ただ上記の金額だと、大がかりな改造はできません。そんなことを言っても、いつかは退院しないといけないのです。
車椅子の利用者が病院から自宅に戻る際、考えなければならないことがあります。それがこちらです。
- どのように自宅を出入りするの?
- どのように過ごすの?
- どのように洗面するの?
- どうのようにトイレするの?
- どのように入浴するの?
- どのように寝るの?
ちなみに私はC6-Aというレベルで、車椅子からベッドの移乗もできません。ですが私くらいの状態の人でも大がかりな改修は無くとも、既存の自宅で過ごすことができるのです!
実際に頚髄損傷者である友人はバリアフルな賃貸アパートにて、生活をしていますからね。
バリアフリーでない、バリアがフルにあることを指す。
それでは友人の例とともに私の内容も含め、1つ1つ一緒に見て行きましょう。
車椅子生活だとどのように自宅を出入りするの?
バリアフルな自宅の玄関には、大きな段差があります。段差解消機という機器を取り付ければ難なくクリアできるのですが、値段が30万円からと高額なんです。
この場所を移動するには、以下のように介助者の手を借りれば難なく通過できますよ。
- 板を使っての即席スロープで段差を移動する
- 車椅子の前輪を上げてウィリーして段差を移動する
上記のようにすれば、高額な改造費がいりませんよ。
車椅子生活だとどのように過ごすの?
私の日中は、パソコンに向かって過ごしています。というのも個人事業主としてブロガーで生計を立てているので、記事を書いていますよ。生きていくためには、何かとお金が必要なんです。
仕事の他に、メールチェックや動画の視聴と何でもできます。
またパソコンは、テレビを見たり読書もできてしまう優れもの。移動はトイレ時ぐらいなので、部屋の中さえ自由に動き回れればずっと使用して過ごせますよ。
車椅子生活だとどのように洗面するの?どうのようにトイレするの?
洗面台やトイレが車椅子で利用できない場合は、人の手を借りることになります。
ご家族さんがおられれば協力は得られるでしょうが、無理な場合もあるでしょう。そんなときは、訪問介護と訪問看護を利用します。
できる内容を、書いておきますね。
- 訪問介護 - 着替え・洗面・家事援助
- 訪問看護 - バイタルチェック・褥瘡の処置・摘便
洗面は洗面器を使って歯磨きやうがい、タオルを利用して顔を拭くという感じです。排便のときはベッド上で出して、トイレに流してもらうという風に。
過去に依頼する方法として書いた記事がありますので、参考にどうぞ。
車椅子生活だとどのように入浴するの?
自宅で風呂に入れない場合は、障害者施設で入浴になります。写真は、頚髄損傷者の知人がリフトバスに乗り込む瞬間です。彼は月木の週2日間、寝たまま入れるお風呂使用のために施設を利用していると言っていました。
こちらは上記の章で掲載した、「障害者の急な介護」で書いていますが、市の福祉課にお願いすればいいです。相談支援員さんが、しっかりと計画してくれますからね。
車椅子生活で自宅を改修しなくても必要なモノとは?
上記の章で、「どのように寝るの?」と書きました。というのも、最も重要なモノがあります。それが、ギャッチベッドです。
ベッドの上半分を上下して背中を起こし、姿勢を変えることができるベッドのこと。
頚髄損傷者の場合は手動と電動はありますが、後者がいいでしょうね。これさえあれば、一人で自由に好きなときに起き上がれるのです。そのおかげで私は、以下の事が一人でできますからね。
- オーバーテーブルを利用してパソコンができる
- 自己導尿ができる
ちなみに身体障害者手帳があれば、介護用ベッドの費用を助成してもらえます。
ベッドは寝るために必要なので、一番の重要ポイントと考えても過言ではないでしょうね。
車椅子生活で一人暮らしをしている頚髄損傷の彼とは?
上記の章で紹介した施設を利用している彼は、私と同じC6-Aレベルの頚髄損傷者です。私の所属しているバスケチームの選手なんですが、アパートで独り暮らしをしています。
彼の住んでいる場所は段差ばかりで入り口にスロープも無く、バリアフルな賃貸なんです。それでもヘルパーさんや訪問看護師さん、施設を活用して一人で頑張っています。
ただ一般の頚髄損傷者と違うのは、労災で怪我をしているため毎月の一定収入は確保できるんですがね。
ここで私が強くお伝えしたいのは、どんなに障害があってももともと住んでおられた既存の自宅さえあれば、大がかりな改修がなくても生活できるのです。さらに親御さんの協力が得られば、ヘルパーさんや看護師さんの手も借りる必要はありませんからね。
もしご家族の協力を得られなくても福祉資源を最大限に活用すれば、難なく自立して生活できるのです。
まずは病院の社会福祉士とじっくり話をし、自分の希望を伝えることをおすすめします。他職種の人たちがあなたの願いを叶えるために、協力してくれますからね。親身になって、話を聞いてくれると思いますよ。応援しています!
まとめ
今回、車椅子生活になって病院から自宅に移る際、不安を解消できるよう書いてみました。いかがだったでしょうか?
希望を持って、頑張っていきましょうね。^^
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- 自宅での日中はどのように過ごすの?
- パソコンを活用する
- どのように洗面するの?どうのようにトイレするの?
- ヘルパーサービスや訪問看護サービスを利用する
- どのように入浴するの?
- 障害者施設を利用して入る
- 自宅を改修しなくても必要最低限なモノとは?
- 電動ギャッジベッドが一番重要
自宅での生活は、本当に清々しい気分になれます。どんなに障害を持つようになっても生まれ育った場所というのは、計り知れない存在なんです。
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