障害者の介護給付を依頼する方法が、簡単なのをご存知ですか?私は何回も頼んでいるので、方法を知っているのです。あなた自身、もしものために心得ておいた方が安心すると思いますよ。
今回は、健常者から障害を持って長い私が、障害者の介護給付を依頼する方法についてお伝えします。後半には、方法の流れについて詳しく記載していますよ。あなたの参考になれば、嬉しい限りです。
障害者の介護給付 依頼するならどこ?
私の両親は、ありがたいことに現在も健在です。そして入浴以外の介護はすべて母親に任せています。
衣服の着替えはもちろんのこと、ベッドから車椅子に移乗も。日々の食事も当然ですが、排便も手伝ってもらっています。ほんと、母親さまさまです。^^;
しかし!
数年前に母が突然、入院するアクシデントがありました。がん検診に引っ掛かり、手術することになったのです。母がいない間は、毎日はどうしようかと悩みましたね。
幸い1週間の入院期間で済むことに。食事のほうは、親父がいるので宅配弁当を頼めばなんとかなると思いました。ただ毎日の生活が不安だったので、頭の中でこんな風に考えてしまったのです。
- 「毎日の着替えはどうする?」
- 「ベッドから車椅子の移乗はどうする?」
- 「洗面時の朝シャンはどうする?」
- 「1週間に1回の排便はどうする?」
1週間ベッド上で過ごすのも考えましたが、床ずれができるかもしれないことからメチャメチャ不安になっていたのです。
そんな際に相談したのが、昔から知り合いの介護支援専門員(ケアマネージャー)でした。
※以下、ケアマネと表記。
「母が入院することになって・・・。ベッドの乗降や着替えなど急な訪問介護をしてもらいたい時は、どこに言えばいいの?」
返答は、「市役所の福祉課に相談すればいいよ!」です。
- 【市役所の福祉課(福祉事務所)】
- 単体の福祉事務所を設置している町村もあるが、大概は市町村の福祉課に設置されている
市町村によっては、障害者を管轄する課の呼び方が必ずしも一緒ではありません。私の住んでいる市では、市役所の福祉課の中でも部門によって名称が違います。
- 健康福祉課(高齢者)
- 社会福祉課(障害者)
障害者福祉課と呼ばれる場合もあります。
ちなみに、市町村には社会福祉協議会という機関が存在します。福祉と関わりがありますが、訪問介護を依頼する最初の段階では直接関係ありません。
あなたが相談する機関は、市役所にある福祉課もしくは福祉事務所と、思っておけばいいですよ。
それでは、障害者が急な訪問介護をお願いするとき、どんな方法で行えばいいのでしょうか?
障害者の介護給付 依頼方法とは?
上記の章で相談する場所は、市役所にある福祉課もしくは福祉事務所とお伝えしました。でも、なぜ?と疑問を持たれた方もいるでしょう。
実を言うと障害者は自立して生活するために、障害福祉サービスを受けることができるよう、法律で手厚く保護されているのです。依頼するとなれば、少額のお金が必要なんですがね。
その申請窓口が、市役所にある福祉課もしくは福祉事務所と、決まっているのです。どのように申請すればいいのでしょうか?
まずは、お住いの地域にある市役所にある福祉課もしくは福祉事務所に電話をかけましょう!
たとえ間違った課にかけたとしても、訪問介護のことで相談したいと伝えれば該当する場所に繋げてもらえますよ。^^
担当者に代わったら、このように伝えます。
- 自分自身の現在おかれてる状況
- 希望する内容
※高齢者の場合 - 介護支援専門員(ケアマネ)
※障害者の場合 - 相談支援専門員
地域によっては、担当の相談支援専門員が何人もいて、希望の支援員がいるか質問されることがあります。いない場合は、電話で喋っている福祉課担当者にとって最適な方を、選んでもらうといいです。そのほうが、段取り良く運ぶでしょうからね。
障害者の介護給付 内容とは?
介護給付と言われても、なかなかピンとこないと思います。
そこで厚生労働省が出している表を、引用させてもらいますね。
【サービス内容】
サービス 内容 居宅介護
(ホームヘルプ)自宅で、入浴、排せつ、食事の介護等を行う 重度訪問介護 重度の肢体不自由者で常に介護を必要とする人(平成26年4月から対象者を重度の知的障害者・精神障害者に拡大する予定)に、自宅で、入浴、排せつ、食事の介護、外出時における移動支援を行う 同行援護 視覚障害で移動に著しい困難を有する人に、移動に必要な情報の提供(代筆・代読を含む)、移動の援護等の外出支援を行う 行動援護 自己判断能力が制限されている人が行動するときに、危険を回避するために必要な支援、外出支援を行う 重度障害者等
包括支援介護の必要性がとても高い人に、居宅介護等複数のサービスを包括的に行う 短期入所
(ショートステイ)自宅で介護する人が病気の場合などに、短期間、夜間も含め施設等で、入浴、排せつ、食事の介護等を行う 療養介護 医療と常時介護を必要とする人に、医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護及び日常生活の世話を行う 生活介護 常に介護を必要とする人に、昼間、入浴、排せつ、食事の介護等を行うとともに、創作的活動又は生産活動の機会を提供 障害者支援施設
での夜間ケア等
(施設入所支援)施設に入所する人に、夜間や休日、入浴、排せつ、食事の介護等を行う 共同生活援助
(グループホーム)夜間や休日、共同生活を行う住居で、入浴、排せつ、食事の介護等を行う サービスの体系|厚生労働省サービスの体系について紹介しています。
私が利用しているのは、重度訪問介護になります。
障害者の介護給付 サービスの流れとは?
サービスを受けるまでの流れを掲載しておきますので、参考にしていただけると幸いです。
【障害福祉サービスを受けるまでの流れ】
≪市役所にある福祉課もしくは福祉事務所に電話をする≫
自分自身の現在おかれてる状況を伝える
希望する内容を伝える
相談支援専門員を選べないのならお願いする
⇩ ⇩ ⇩
≪担当者と相談支援専門員が聞き取りのため自宅に訪問する≫
再度、自分自身の現在おかれてる状況を伝える
再度、希望する内容を伝える
障害者手帳・印鑑を用意しておく
⇩ ⇩ ⇩
≪個別支援計画作成後の確認がある≫
相談支援専門員が個別支援計画を作成し、確認のために訪問
⇩ ⇩ ⇩
≪障害福祉サービスが決定されれば電話報告がある≫
介護福祉士・ヘルパー・看護師が訪問
まだ障害者手帳を所持していない場合は、医師の診断書が必要です。過去に身体障害者手帳の申請について、書いた記事があります。お時間がある際にでも、お読みいただけるとありがたいです。
続いての章では、私の作成された個別支援計画の内容をお伝えしたいと思います。
障害者の介護給付 作成された個別支援計画とは?
私の場合はもともと、社会福祉協議会内のヘルパーステーションで、週2回の入浴介助を利用していました。
訪問看護のほうも先の事を考えて、バイタルチェック(血圧・脈拍・体温)に月2回来てもらっていたんです。
入浴介助などの、これまで内容を決めていた相談支援専門員はいたのですが、なかなか会う事も無く連絡先も知りませんでした。しかし今回、市役所の福祉課のほうへ母の入院を伝え、市の担当者がその障害者担当の相談支援専門員と訪問してくれ、密に繋がることができましたよ。
こんな感じに、個別支援計画を変更作成してもらったのです。
- 【介護福祉士(ヘルパー)】
- 朝のベッドから車椅子の移乗
- 尿器の洗浄
- 洗面所での洗髪
- 衣服の着替え
- 夕方の車椅子からベッドの移乗
- 【看護師】
- 排便(摘便)
排便時の摘便は医療行為になるため、訪問看護が必要になります。
今では担当の相談支援専門員と密に接しているので、個別支援計画に変更があると携帯電話に連絡していますよ。何かあったときも言うだけで、面倒な手続きをしてもらえるので安心です。
福祉サービスで困ったことがあれば、まず市役所にある福祉課・福祉事務所にと思っておきましょう。社会福祉士という相談援助のスペシャリストが親身になって話を聞いてくれます。また直接出向くより電話のほうが、2度手間にならなくて済みますね。
相談し、不安を解消させるといいですよ。
まとめ
今回、障害者の介護給付について、私の経験をもとにお伝えしました。いかがだったでしょうか?
ちょっとでも参考になれば、書いた甲斐があります。^^
日々の生活は、誰しもが待った無しです。我慢せずに希望をシッカリ伝えるといいですよ。あなたの納得できる内容が、実現できると思いますから。
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