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障害者総合支援法とは?改正して何が変わった?問題点を当事者が解説!

専門用語

 
 
障害者総合支援法をご存知ですか?私は障害者の当時者なので、すごくお世話になっていますよ。

実はこの法律はもともとあったのが改正され、名前も変更されて出来上がったのです。いったい何が変わったのでしょうか?
 
 
今回はその辺を重点的に、障害者総合支援法について解説したいと思います。後半には私の意見や、頚髄損傷の友人を取材した問題点も記載させていただきました。それではいってみましょう。

 

 

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障害者総合支援法とは?

 
私は19歳のときに車の事故で首の骨を折り、四肢麻痺の障害を持ってから車椅子で生活しています。そのため障害者総合支援法には、大変お世話になっているのです。それらを踏まえて、いろいろな内容をみていきますね。
 
 
障害者総合支援法は平成25年4月に障害者自立支援法の改正により、新たに施行された法律です。本来の名前は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律と言い、目的がこちらになります。
 

障害者及び障害児が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付、地域生活支援事業その他の支援を総合的に行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする(法第1条)。

引用:Wikipedia

 
難しく書かれていますが、要は障害者自身が自分の思うように福祉サービスや支援を使い、安心して生活ができるようサポートするということです。

ただ法律の名前が変わると公共施設の書類から学校の教科書まで、すべて変更になります。そこまでして改正したことには、何か理由があるはずなのです。次の章ではその点にスポットを当てて、解説させていただきますね。
 

障害者総合支援法の理念が変更

 
この法律の前である障害者自立支援法のときは、自立した生活を目指すことが基本理念でした。しかし、「どういう生活か?」となると定義が難しくなってきます。

例えば一人でトイレに行くことやご飯を食べることが自立とするのであれば、自分一人でできる障害者の方もいるのです。

食事
 
 
また自分のことは自らで決めることが自立なら重度の知的障害者の方だと、なかなか一人で生活が目指せなくなってしまいます。

それを踏まえたうえで障害者総合支援法の基本理念は、「基本的人権を享有する個人として尊厳にふさわしい生活を目指す」となりました。簡単に言えば、「できるだけその人らしさを大切にした生活をすることが、その人にとっての自立である」と考えられるようになったのです。

過去の法律名である「自立を支援」という名より総合支援のほうが、幅広くという風にイメージを描きやすいと思います。
 

障害者総合支援法は地域で支える

 
さらに福祉サービスという公的なものだけではなく、地域社会でも支援をしていこうという考えが追加されました。考え方としては、ソーシャルインクルージョンを目指すという意味になります。

≪ソーシャルインクルージョンとは≫
障害者を社会から排除するのではなく、社会で助け合って生きていこうとする考え。

 
 
しかし、なかなか簡単ではありません。原因の一つとして、福祉分野について世間の方々がどのくらい関心があるかと疑問が浮かぶのです。ましてや田舎では、まだまだ偏見が強いと思います。

田舎
 
 
その状況下で障害者を社会で受け入れることに、どこまで積極的になるかを感じてしまうのです。
 
 
地域社会でともに生きるという法律だけなら、特に問題はないと思います。どうしても実現させるための具体策があいまいなため、地域格差が出てくることが懸念されるのです。これからどのくらい成果をだせるのかが、問われることだと思いますね。
 

その他の違い

 
その他には、障害程度区分に応じた支援の必要性が考慮されるように変わりました。同じような障害を持っていたとしても個々人の性格の違いや環境の違いで、必要とするものが違いますからね。

また指定された難病を患う方も、障害者サービスの対象とすることになりました。日常に不自由さを感じているという点では難病も同じことですから、生活が助かる方も多いと思います。

難病
 
 
今まで身体障害だけが対象であった重度訪問介護が、重度の知的障害・精神障害の方も利用できるように変わりました。精神障害が重くても動けず生活に必要なことはほとんど何もできませんから、知的障害・精神障害の方に一歩寄り添ったものになると思いますね。
 
 
さらに直近では、2016年(平成28年)に改正されています。主な改正点を表にして書き出してみますね。
 

改正点内容
自立生活援助の創設施設入所施設や共同生活援助を利用後、一人暮らしを希望する者等を対象として、定期的な巡回訪問や随時の対応により、円滑な地域生活に向けた相談・助言等
就労定着支援の創設一般就労開始後、生活面の課題に対応できるよう、事業所・家族との連絡調整等の支援
高齢障害者の介護保険サービスの負担軽減65歳までの長期間、障害者福祉サービスを利用してきた低所得高齢障害者が引き続き障害福祉サービスに相当する介護保険サービスを利用する場合に、介護保険サービスの利用者負担を障害者福祉制度により軽減(償還)できる仕組みの創設
重度訪問介護の訪問先医療機関への入院時も一定の支援が可能
居宅訪問型児童発達支援の創設外出が著しく困難な居宅の重度障害児等に対する支援
保育所等訪問支援の対象拡大乳児院・児童養護施設の障害児に対象拡大
医療的ケアの支援医療的ケアを要する障害児に対する支援
障害児福祉計画の策定都道府県及び市町村において障害児福祉計画の策定
補装具費の支給範囲の拡大
(貸与の追加)
成長に伴い短期間で取り換えが必要な障害児の場合等に貸与可能
情報公表制度の創設都道府県による障害福祉サービス等の情報公表制度の創設
調査及び審査事務自治体による調査事務・審査事務の効率化

 
いくつもの改正点はありましたが、まだまだ見えない不足している点が多いのです。次の章では当事者でないとわからないことについて、お伝えさせていただきますね。
 

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当事者が思う問題点とは?

 
手厚くなった!と表面上では感じると思いますが、現実はまだまだ程遠いです。
 
 
私は福祉サービスとして、訪問入浴介助を社協ヘルパーステーションで受けています。

≪社協ヘルパーステーションとは≫
社会福祉協議会が運営する訪問介護(ホームヘルプサービス)のこと。

 
その他の介護全般は母にしてもらっていますが、先を見据えて訪問看護師にも来てもらっていますよ。

バイタルチェック
 
 
現在は母が健康で大丈夫なため問題はないのですが、もし倒れたり寝込んだ場合にどうなるか不安が付きません。

私は車いすツインバスケという障害者スポーツを、健康と生きがいのため行っています。大会は春と秋に県外であるのですが、その際は早朝に起きて車で向かい晩に帰ってくることをしているのです。

その他にバスケ関係の代表者会議や障がい者スポーツ指導員の役員会など、外出することが多くなります。すべて父や母の協力で出来ていますが、どちらか欠けると外出さえも不可能になるかもしれないのです。
 
 
というのもサービスを行っている社協の事業所は、8:00~18:00という時間でしかやっていません。田舎ということで、24時間体制の事業所が無いに等しいのです

頚髄損傷者の友人にも取材して聞いてみると、何もかもが事業所の営業時間に合わせなくてはならず「完全な自立にならない!」と嘆いていました。

事業所ありきということです。この点は自立の妨げになっていると強く感じるので、早急に対策が必要と思いますね。
 

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まとめ

 


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法律の改正点を見ると、自立支援法からさらに前進しているように感じます。しかし見えない所にも多くの問題が、隠れているのです。

まだまだ課題はたくさんあるでしょうが全体として障害者の理解は昔より深まっており、心も垣根も低くなっていると感じます。ゆっくりかもしれませんが、何らかの事情で生きづらさを感じる人が少しでも生きやすくなることを願うばかりです。
 
 
 

まっつん

はじめまして、頚髄損傷者のまっつんです。

健常者から障害を持つようになり、車椅子で生活していることでの感じた考えを綴ろうと思います。

共感していただければコメント欄からどしどし書き込んでもらえると幸いです。

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