競技用車椅子は、車椅子ユーザーでも障害者スポーツに参加できるように作られています。代表的なのは、バスケ用やテニス用ですね。今回はいろんな競技用車椅子を見ていきましょう。
競技用車椅子の特徴とは?
まずは動画で、いろいろな競技用車椅子を見ます。内容は、2017年リオオリンピックのものです。
障害者の方が頑張っている姿は、たくさんの勇気と感動を与えてくれると思いませんか?私も一アスリートとして、さらに頑張りたいです。
ところで動画に出てきた競技用車椅子は、普通の車椅子と違ってこんな共通点があります。
- 頑丈にできている
- 動きやすいよう軽量である
- 方向転換が容易である
- 各部位のサイズが調整できる
特徴は競技によって異なり、各部位の調整が可能となっているのです。
次の章からは、様々なタイプの競技用車椅子をお伝えさせていただきます。
テニス競技用車椅子
競技用車椅子の多くはタイヤの角度が八の字で、激しい動きをしても倒れにくくなっています。角度が付いているのは車輪の回転性が良く、ターンしやすい構造だからです。
テニス用はバランスを崩して倒れることがないよう、転倒防止のキャスターが後ろにあります。上半身を動かしやすいようにバックサポートは低く、背もたれもブレーキもありません。
車椅子を折りたたむことができない設計は、軽量化によるものなのです。
バスケ用車椅子
バスケ用車椅子は激しい動きにも対応できるように、テニス用と同様にタイヤの角度は八の字です。
ただテニス用と違い、バンパーとバンパーガードという特殊な構造があります。これは競技中に車椅子同士が、ぶつかり合う衝撃を抑えるための設計です。
ちなみに私が行っている車いすツインバスケと車いすバスケは、若干ですがルールが違います。
過去に書いた記事があります。お時間がある際にお読みいただければ幸いです。
どうしても重度の障害者が対象なので、車椅子バスケの車椅子より背もたれが高く設定されています。
陸上競技用車椅子(レーサー)
陸上競技用の車椅子は三輪になっており、長いのが特徴。このような構造であれば、スピードが出やすいのです。
ハンドルが付いていますが、常に直進できるようバネで調節するような設計です。また空気の抵抗を受けにくいように、前かがみでも操作しやすいようになっています。このように短距離や中距離のトラック競技、マラソンなどのロードレース種目で利用されることが多いのです。
ウィルチェアラグビー用車椅子
車椅子ユーザーが、ラグビーをするために使うマシンです。
ウィルチェアラグビーは、バスケットボール・ラグビー・アイスホッケーの要素を採り入れ、カナダで考案されたパラリンピック正式種目です。
車椅子には攻撃タイプと守備型タイプがあり、後車は重度障害者が適しています。この車椅子の後ろにも、転倒防止の車輪がついています。
このような競技用車椅子は、意外と知られていない場所でレンタルできるのです。次の章からはその内容について、お伝えさせていただきますね。
競技用車椅子はどこでレンタルできるの?
競技用車椅子はとても高価なモノであり、値段が30万円からと思っておいた方がいいでしょうね。
ただ普及を考える人にとって体験会を開催するのがいいのですが、なかなかたくさんの車椅子を借りられないと悩む人もいるでしょう。そこであまり知られていない、無料で貸してもらえる場所が存在します。
その場所は、各都道府県にある障害者スポーツ協会です。
過去に書いた記事があります。お時間がある際にお読みいただければ幸いです。
この場所であれば、障害者スポーツを普及させるためにある機関です。都道府県によって違うでしょうが、富山県の場合はたくさんの競技用車椅子を保持されています。
一度お近くのスポ協に問い合わせてみるのがいいでしょうね。保持されていれば、借りる目的を伝えると無料で借りられますよ。ただ運搬に関しては、自分自身でするか業者に依頼しなければいけません。
東京パラリンピックに向け、普及の足掛かりになることを願います。
さいごに
競技用車椅子は、スポーツの種類によって構造が違います。この記事が参考になれば、嬉しい限りです。
コメント