学習障害って聞けば、たとえば記憶能力が悪いってこと?「それって私じゃん・・・。」こんな風に考えませんか。すみません。私が思っちゃいました。^^;
今回は学習障害について、詳しく解説します。後半には知人の精神保健福祉士さんを取材した内容も、記載してみました。それではいってみましょう。
学習障害とは?
発達障害は大きく分けて広汎性発達障害、注意欠陥多動性障害、学習障害の3つに分けられます。以前に書いた記事があるので、お時間がある際にお読みいただけるとありがたいです。
この記事では学習障害についてお伝えしていきます。
学習障害は、知的な発達に遅れが生じていません。聴覚・視覚機能は問題がないのですが、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力が極端に苦手な状態で発症する障害を言うのです。
ちなみに日本で学習障害は、以下のように定義されています。
「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。」
引用:Wikipedia
一つの症状だけでなく、複数が合併して出ることもあります。英語ではLearning Disabilityと呼ばれ、LDと略されるのです。
学習障害はどんな症状?
学習障害はまったく読めない、書けないということではありません。
読みにくさ、書きにくさの程度も違います。そのため、表れる症状も人によってまちまちです。小学校高学年になってもひらがなが読めないのや、ひらがなは読めても漢字が書けない、読むスピードが極端に遅い症状の障害が現れます。
ただ学習障害の認知度は低いため周囲からの理解が乏しく、単に怠けているのと誤解されがちになるのです。そのため本人は努力不足と思い込んだりして、適切なサポートを受けられないまま大人になった人がたくさんいますよ。
学習障害は、以下のように大きく3タイプにわけることができます。
- 読字障害
- 書字表出障害
- 算数障害
ひとつずつ簡単に説明していきますね。
読字障害とは?
読字障害は、字を読むのに困難がある症状を言います。
たとえば聴力は正常にも関わらず、言われた言葉を聞き間違えることが多かったり。また音読のスピードが遅く、一文字ずつ区切って読んでしまったりします。さらに言えば、「の」や「ぬ」などの形が似ている文字を見分けることが苦手だったりするのです。
読字障害は、学習障害と診断された人の中で一番多く見られます。アルファベットを使う英語圏では、人口の5~17.5%と存在しますね。日本ではそれより少ない、約0.7~2.2%、100~200万人いると推定されています。
書字表出障害とは?
書字表出障害は、文字を書いたり文章を綴ることが困難な症状が発症します。ただ字は全く書けないわけでなく、人によって現れるレベルが違うのです。
交通事故などで大脳がダメージを受ける高次脳機能障害で発症する(失読症)と区別するために、発達性読み書き障害と呼ばれることがあります。
特徴はカタカナを習得できないとか、字をなかなか覚えられない。覚えても忘れやすいとか、ローマ字がわからないなど。漢字の部首であれば、のへんとつくりが逆になってしまうなどが挙げられます。
算数障害とは?
算数障害は数字そのものの概念が分からず、数の大小や図形や立体問題が理解できません。ときに言語および読字の障害と関連して生じることもあれば、独立して発症することもあります。
特徴は、たとえば数を数えるのが苦手や時計が読めない。筆算はできるのですが、暗算が苦手などです。
私はそろばんを習っていたときは暗算が得意でしたが、高校に入って習う応用の計算問題は苦手でしたね~。私のようなタイプは算数障害にならないようです。
大人になって困ったらどこに相談?
冒頭でも書いたように学習障害は、見過ごされることが本当に多いのです。そのため大人になって初めて、これって学習障害を持ってるんじゃない?と疑問に思う方もいるでしょう。
いきなり病院に行くのも、ちょっと勇気が必要です。ありがたいことに、私の知人に精神保健福祉士さんがいたので、疑問に思った際にどうすればいいか取材してみました。言われたのがこちらです。
上記のサイトをクリックすると、日本地図が出てきます。
その後お住まいの都道府県を見てみると、発達障害支援センターが掲載されているのです。電話番号が記載されているので、まずは電話して自分自身の状況を打ち明けてみましょう。いいアドバイスを受けることが出来ます。
その場で対処は難しい場合は、この後どうすればいいのか的確に応答してもらえますからね。
学習障害のことは、一人で悩んでても苦しいだけです。誰かに聞いてもらうだけで、心が晴れる場合もありますからね。
まずは行動することが、一番の解決方法になります。陰ながら応援していますね。
さいごに
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もし学習障害が認められた場合は、精神障害者保健福祉手帳の交付が受けられる可能性もあるのです。心の病を持った方の働き方も、方法がいくつかあります。企業への一般就労のほか障害者雇用枠や就労継続支援事業所において、福祉的就労などの選択肢もあるのです。
もし障害を持つことに誰にも打ち明けられない場合は、まず上記の発達障害支援センターに相談が一番。
病の特性を理解して自分らしい働き方ができる選択が、可能な時代になりました。ゆっくり進んでいきましょう。
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