障害者認定という言葉をご存知ですか?何を隠そう、私が認定されている車椅子ユーザーです。一見すると、差別されたように聞こえる気がしませんか?しかし重要な役割があるのです。
今回は障害者認定について、わかりやすく解説します。後半には私が経験しているメリットも記載してみました。それではいってみましょう。
障害者認定とは?
障害者はそれぞれが持つハンデにより、サービスや手当などが違ってきます。重度の障害を持つ人ほど、手厚い支援を受けることができるのです。
とはいっても市役所の窓口で簡単にはいかず、一定の基準が決められています。その判定されて区分が決定することを、認定と言うのです。
ちなみに、厚生労働省が出す身体障害者の等級表がこちらです。
身体障害者障害程度等級表
(クリックするとサイトが開きます)
次の章では障害に応じてもらえる手帳について、お伝えさせていただきますね。
障害者認定でもらえる手帳の種類とは?
障害者手帳には、以下の3種類があります。
- 身体障害者手帳
- 知的障害者(療育)手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
手続きを1つ1つ詳しく見ていきましょう。
【身体障害者手帳 申請の流れ(根拠法:身体障害者福祉法)】
申請 | ・医師の診断書を添えて、福祉事務所の長を経由し都道府県知事等に申請 ・15歳未満の場合は、保護者等の代理申請が可能 |
⇩ | |
判定・認定 | ・必要なし。等級:1~7級。1級が最重度 |
⇩ | |
交付 | ・都道府県知事等が交付 ・障害の程度に変化がなければ半永久的に有効 |
【知的障害者(療育)手帳 申請の流れ(根拠法:知的障害者福祉法)】
申請 | ・医師の診断書は不要 |
⇩ | |
判定 | ・児童相談所か知的障害者更生相談所で判定を受ける ・ビネー式知能検査で知能指数を測定 ・A(重度)、B(その他)、3~4段階に分ける自治体もある |
⇩ | |
交付 | ・都道府県知事等が交付 ・手帳の認定有効期間は2年 |
【精神障害者保健福祉手帳 申請の流れ(根拠法:精神保健福祉法)】
申請 | ①精神保健指定医、主治医等の診断書 ②精神障害による障害年金を受給の場合、年金証書のコピー ・市町村長を経由して都道府県知事(指定都市市長)に提出 |
⇩ | |
判定 | ・精神保健福祉センターで判定を受ける ・等級:1~3級、1級が最重度 |
⇩ | |
交付 | ・都道府県知事が交付 ・手帳の認定有効期間は2年 |
身体障害者手帳
身体障害者の等級は7級に分かれています。1級は一番重く、7級が最も軽いです。7級の場合は症状が軽いので、当てはまる基準が一つだけだと障害者手帳がもらえません。
ちなみに、私が持っているのは身体障害者手帳1級です。19歳のときに車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。両手と両足に障害を持つ、四肢麻痺者です。
過去に書いた記事があるので、お時間がある際にお読みいただければありがたいです。
申請時は、医師の診断書が重要になってきますね。
知的障害者(療育)手帳
知的障害を持つ場合は、療育手帳がもらえます。こちらはAとBの基準があり、Aの方が重いです。
知能指数を基準に決めるのですが、都道府県によって等級を3段階4段階と分けているところも存在します。またある県ではAだったのに、引っ越して別の県に住んだらBになったという違いが出てくることもあるのです。
精神障害者保健福祉手帳
精神障害者の方は、1~3級に分かれています。身体障障害者手帳と同じく1級が一番重いです。
1級は一人で外出できない状態で、2級はアクシデントがなければ一人で出かけることができるレベル。3級は、一人でも余裕で外出できる感じでわかれています。
気分の浮き沈みが激しく、なかなか基準が難しい障害です。判定は精神保健福祉センターでされます。
障害者認定の問題点
問題点は、意外と多くあるように感じますね。たとえば知的や精神障害のボーダーラインが、行政によって少し違うことです。また各障害別のサービス内容も種類によって、ある自治体とない自治体が存在します。
その他に思うのが、それぞれの手帳取得までに時間がかかりますね。最初に申請するには、6か月必要になるのです。ある程度の期間をおく理由は、障害状態の経過を見るためになります。その後に申請し、もらえるようになるまでさらに2か月くらいはかかります。
障害者福祉サービスをすぐにでも必要とする人がいるので、一刻も早く取得できるようしてもらいたいですね。
私が感じるメリットとは?
とは言えども、一度認定されるともらえる障害者手帳は本当にありがたい存在になります。なぜなら障害者割引というサービスが、いろいろあるからです。
たとえば、NHKの料金やいろんな税金が控除される制度。駐車禁止の場所であっても警察暑に許可を得て駐車できる場合や、JRなどの運賃や高速道路利用料金が安くなるのです。
この他に私の住んでいる市では、医療費を助成してもらえますよ。
私は重度障害者になるからです。
上記でもお伝えしましたが、私の住んでる市では以下のように大きく分けるとこれだけのメリットがあります。
- 手当、年金の支給がある
- 自立支援給付等がある
- 自立支援医療制度等がある
- 地域生活支援事業等が受けられる
- 税の減免がある
- 公共料金に軽減がある
- その他福祉制度がある
障害者は、手伝ってもらうことが多くなります。すると必然的に、お金が必要になるのです。
だから障害者認定されればこういった割引というメリットが、いたる場所で発生します。本当にありがたい存在ですよ。
各市町村の福祉課には、障害者福祉のガイドマップが存在するのです。誰も教えてくれないので、一度お住いの市町村ホームページをチェックしてみるのがいいでしょうね。
また障害者割引について、過去に書いた記事があります。お時間がある際にお読みいただければありがたいです。
障害者手帳は、持っているだけだと知らないことがいっぱい。サービスは市町村によって違うものもありますし自分で申請しないといけないものもあるので、きちんと調べないといけません。あなたの住んでいる市役所や区役所の福祉課ホームページを見れば、新たな発見がありますよ。
まとめ
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障害者認定で手帳を持つことは、サービスを利用できたり年金がもらえるなどメリットが多くなります。もしハンデがあれば日常生活をスムーズに送るために、必要な支援を受ける必要があるのです。障害を抱えながら生きていくために、サービスや制度が充実していくことを願います。
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