2020パラリンピックの選手村をご存知ですか?名前だけ見ると、田んぼの真ん中にありそうな風に聞こえます。それがなんと、全然違うのです。
今回はパラリンピックの選手村について、詳しく解説します。後半には車椅子ユーザが外出したとき、危険に思う箇所を記載してみました。それではいってみましょう。
パラリンピックの選手村とは?
まずは動画で、リオパラリンピックの選手村を見てみましょう。近代化の村ですね~。
オリンピック及びパラリンピックにおける選手村は、大会に参加するアスリート・関係者・運営役員・スタッフ等の宿泊滞在地のことを言います。
大会期間中は最大1万人を超える人口になることから、むしろ小さな都市に近いかもしれません。実際に東京2020大会の選手村は宿泊施設だけで構成されているわけではなく、商業棟も併せて建設されています。その一画だけで、生活ができるよう配慮されているのです。
パラリンピック選手村を構成する施設等
東京2020大会の選手村の詳しい内容は、現段階において不明な点が多いのです。そこで参考に、直近の大会であるリオデジャネイロ大会の選手村を見ていきましょう。
リオ大会の選手村はオリンピックパークからほど近い立地に設けられ、17階建ての高層型集合住宅31棟で構成されていました。コンクリートの住宅棟が密着し、選手たちが窮屈さを感じないよう間に公園や池を配置した造りとなっていたのです。
さらに選手村内の道路に自転車専用レーンがあったり各建物間を結ぶシャトルバスが運行するなど、快適に移動できる配慮もされていました。
食堂についてはリラックスして食事ができるよう、約5000の席が入る広大なスペースが確保されていたのです。なお24時間オープンしており、サラダ・スープ・ドリンク等の基本的なものから地元ブラジルの料理。
フランス、イタリア等ヨーロッパ各国の料理、当然に日本料理やアジア料理及び、宗教上の配慮がなされた食事も提供されていました。アスリートたちには好きな時間に食べるられることに加え、味付けのクオリティも良くて好評だったようです。
また食堂の隣には最新鋭の機器を備えた広大なトレーニング施設が設けられ、24時間使用できるようになっていました。
さらにこの他にも生活に必要な銀行や郵便局、ファストフードの食堂、ゲームセンターや各宗教の礼拝所、美容室やサロンといった施設が設置されていたのです。
一部の報道では「シャワーのお湯が出ない」「水漏れがある」等の苦情を挙げた選手団があったと伝えられてはいました。ただ日本の選手達からは、「海外での国際大会ではよくあること」などの意見があったようです。
選手たちが快適に長期の滞在をする上で、十分な機能を有していたと言えるのでしょうね。
なおパラリンピックの選手村として使用される際は、車椅子が通りやすいよう建物内の通路やドアの幅を拡大したり、盲導犬の入村を認めるなどの配慮が加えられたのです。障害を有する選手たちも、快適に過ごすことができていたようですよ。
パラリンピックの大会終了後の選手村の活用
2020東京大会では、「レガシーの活用」が謳われています。ここでのレガシーとは、オリンピック及びパラリンピック大会の開催によって生じる「社会的遺産(ソーシャル・キャピタル)」のことです。
以下のようにIOC(国際オリンピック委員会)が定めた指針があります。
- 競技施設やスポーツ振興といったスポーツレガシー
- 世界各国(地域)間の友好や尊崇、包括と協力といった社会レガシー
- 都市の再活性化等の環境レガシー
- 新たな交通基盤や景観といった都市レガシー
- 経済レガシー(経済成長)
このことに関して東京2020大会で建設された選手村については、具体的な事業構想が示されているのです。その内容を、動画で見てみましょう。
「Harumi Flag(ハルミ・フラッグ)」と呼ばれるこの事業では、分譲及び賃貸住宅23棟と商業施設1棟の計24棟で構成される、総開発面積133906㎡の敷地を5つの区画に分けて開発予定されています。
住宅棟の活用に当たっては新たに50階以上の高層棟の整備を行った上で、約5650戸のマンションとして分譲等を行う計画があるのです。さらに小中学校や保育施設、消防署の設置、都心直結のバス高速輸送システムなど、先駆的な導入等も予定されています。
このようにパラリンピック大会終了後の選手村は、新たな都市計画のもとで有効に開発・活用され、長い将来にわたって生き続けていくことになるのです。
車椅子ユーザーが外出したとき危険に思う箇所
申し遅れましたが、私は19歳の時に車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。障害を持ってからは車いすツインバスケという障害者スポーツを、趣味と健康のために行っていますよ。
競技の関係で外出することも多いのですが、その際に危険に思う箇所が数点あります。パラリンピックの選手村という、世界各国から人が集まるので、そんなことはないと思うのですがね。
過去に詳しく書いた記事があるので、参考にしていただければ幸いです。
当然なことなのでしょうが上記の記事でも書きましたように、以下の箇所が無いように気を付けてもらいたいです。
- グレーチングや側溝の穴(車椅子の前輪が引っ掛かる)
- 大小さまざまな段差(バリアになる)
- 急な坂(前のめりで転倒の可能性がある)
まだまだあるのでしょうが、まずは一番気を付けたい場所を造らないことが重要になってくると思うのです。
おもてなしができるパラリンピックの選手村が完成すれば、日本のイメージはさらに良くなるとと思いますよ。いいことより悪いことの方が、いつまでも心に残りますからね。
車椅子ユーザーや障害を持った人への配慮、よろしくお願いします。
まとめ
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パラリンピックの選手村は、いずれ有効活用されます。そうじゃないと、無駄な資源になっちゃいますから。湾岸エリアで、おしゃればスポットになるのでしょうね。
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