パラリンピック水泳のルールをご存知ですか?私自身車椅子ユーザーなのですが、歩けなくても参加できるのを知っています。2020年に日本で開催なので今から楽しみです。
今回はパラリンピックの水泳について、詳しく解説します。後半には経験者を取材した内容も記載してみました。それではいってみましょう。
パラリンピック水泳競技におけるルール
まずは動画で、パラリンピックの水泳競技を見てみましょう。努力の積み重ねですね。
パラリンピック水泳競技は基本的に、一般と同様の国際水泳連盟ルールで行われます。
ただ障害の程度やケガを負う危険性がある際は、一部ルール変更が認められています。具体的な例としては動画でもあったように、視覚障害選手のターンやゴールでの壁面激突防止の際。コーチが選手に壁が近づいていることを、タッチングデバイスという合図棒で知らせられます。
他に飛び込みスタートを行うことが難しい選手は、水中からのスタートが認められているのです。また聴覚障害を有する選手はスタート合図が音でなく、シグナル等の光で判断出来る方法に変更が良いとされています。
さらに重度の障害を有する選手の場合は安全に競技が臨めるよう、プールへの入退水に介助を行うことも可能となっているのです。
パラリンピック水泳競技種目とクラス分けとは?
パラリンピックの水泳競技は、一般の水泳競技同様に以下の各種目があります。
- 自由形(S)
- 平泳ぎ(SB)
- 背泳ぎ(S)
- バタフライ(S)
- 個人メドレー(SM)
- リレー
競技の公平性からそれぞれの種目で障害の種類や程度によって、次のような英数字でクラス分けがなされています。
- S - 自由形・背泳ぎ・バタフライ
- SB - 平泳ぎ
- SM - 個人メドレー
- 身体障害(脊髄損傷、脳性麻痺、上下肢の切断等):1~10
- 視覚障害:11~13
- 知的障害:14
- 聴覚障害:15
- 10または13に満たないほどの軽微な障害:21
SB14であれば知的障害クラスの平泳ぎ
SM13であれば(比較的軽度の)視覚障害クラスの個人メドレー
なおこのクラス分けは医師や理学療法士の資格を持つ人たちによって実施され、クラス分け委員と呼ばれます。競技の根幹を支える役目になるので、公平性を維持する重要な存在です。
2020パラリンピック水泳競技の日程
2020年に東京で開催されるパラリンピック水泳競技の日程は、すでに発表がされています。以下に記載してみますね。
【水泳】
8/25 | 8/26 | 8/27 | 8/28 | 8/29 | 8/30 | 8/31 | 9/1 | 9/2 | 9/3 | 9/4 | 9/5 | 9/6 |
★ | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
【8月26日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 | 【8月27日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 | 【8月28日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 | 【8月29日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 | 【8月30日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 |
【8月31日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 | 【9月1日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 | 【9月2日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 | 【9月3日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 | 【9月4日】 決勝 9:00 – 11:30 17:00 – 21:00 |
東京アクアティクスセンターとは、東京都江東区辰巳にある辰巳の森海浜公園に建設中のプールです。新しい場所で行うのは、アスリートも観客も気持ちよくできるのでしょうね。
パラリンピック水泳競技の見どころ
パラリンピック水泳競技の見どころは、その能力を最大限に発揮するための泳ぎ方が選手によって異なることです。
一般であれば水の抵抗を最小限に抑えるフォームで、全身を駆使して前方へ進むことに注力します。しかし障害者の水泳競技においてはハンデにより水面から受ける浮力や抵抗が左右均一でないため、泳ぎ方を工夫していかなければなりません。
だから一般の水泳競技とは異なり、セオリー通りのフォームが選手個々によって大きく違うのです。言い換えると、自分の障害に合った泳ぎ方を見出していくプロセスが大きな割合を占めすことになるのでしょうね。
選手それぞれの個性的なフォームは、少しでも早く泳ぎたいと考える長時間の練習による結晶のようなものです。このようなプロセスを通じて各選手がレースという戦いの場に臨むことを踏まえて観戦すると、感動もより深くなるのではないでしょうか。
車椅子ユーザーを取材してみた
私は19歳の時に車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。障害を持ってからは車いすツインバスケという障害者スポーツを、健康と趣味のため行っていますよ。そのため車椅子ユーザーと接することが多く、水泳をやったことのある知人を取材してみました。
この彼は私と同じく、胸から下の感覚が全く無い頚髄損傷者です。だけど大学のころにサポートしてもらい、プールに入ったことがあると言っていました。彼が言うには、「水の中は気持ちが良く、思いっきり楽しめた」と言っていましたよ。
ただ取材してわかった注意点があります。その内容がこちらです。
- 車椅子ユーザーでも利用できるプールが少ない
- 水に慣れるまで手厚い健常者のサポートが必要
- ちょっとした深さでも溺れてしまうので注意が必要
この彼は都会の大学に行ってたため、住んでいた地域に障害者でも利用できるプールが多くあったと言っていました。ボランティアしてくれる学生もいて、助かったようですよ。
しかし地方には、まだまだ車椅子ユーザーでも利用できるプールは少ない現実があるようですね。また健常者のサポートが必要なので、ちょっと行ってちょっと泳ぐという行為がなかなか難しいようです。
そこで私は障害者スポーツ指導員のため、「障害者スポーツ協会に聞いてみるといいよ!」と伝えました。実を言うと障害者スポーツに関して疑問が出れば、ここに聞いてみるのが一番と知っていたのです。
その彼は電話で問い合わせ、利用できるプールや水泳教室情報を教えてもらえたようですよ。
実際に知人は、水泳教室に参加しています。
以下に各県の障害者スポーツ協会情報を、記載しておきますね。
都道府県・指定都市障害者スポーツ協会協議会
(クリックするとPDFが開きます)
このように障害者スポーツに関して困れば、まず各県にある障害者スポーツ協会に聞く!こう思っておけば安心でしょうね。良いアドバイスがもらえますから。
まとめ
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パラリンピックの水泳は東京大会で、いくつの金メダルが獲得できるでしょうか?有望な選手がいっぱいいるでしょうし、期待したいものです。生で観戦してみると、熱気も感じていいのでしょうね。
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