障害者とタクシーと聞けば、どんな風に想像しますか?私は車椅子ユーザーなので、何やら敷居が高く感じます。同じ障害を持った友人から、いろいろ聞いていますからね。ただ、便利な乗り物です。
今回は障害者とタクシーについて、詳しく解説します。後半には、当事者が思う問題点を書いてみました。それではいってみましょう。
障害者とタクシー 公共交通と言えるの?
障害者が公共交通機関を利用するに当たっては、外出の機会の確保及び社会参加促進等の観点から運賃の障害者割引や助成といった制度が設けられています。
不特定多数の人々が利用する交通機関を言う。
タクシーについては公共交通機関になる場合とならない場合があり、ちょっと曖昧のようです。
実際に福祉タクシー券等の名称で、財源から運賃の助成金を支出している自治体が多くあります。そんな理由から、事実上の公共の交通機関として解釈して大丈夫でしょうね。
障害者とタクシー 割引制度の概要
タクシーの利用に係る障害者割引制度は、身体障害者等の積極的な社会参加を支援することが目的になります。ちなみに平成2年度から、当時の運輸省(現国土交通省)が主導するかたちで始まりました。
これは身体障害者手帳または療育手帳交付の人がタクシーを利用する際、乗務員に当該手帳を提示することにより運賃が1割引になる制度です。安くなるのはお得ですね。
この割引を受ける際、以下のように注意しなければならない点があります。
- 原則、精神障害者保健福祉手帳を提示しても割引は適用されない
- 身体障害者手帳または療育手帳は、降車時ではなく乗車時に提示することが望ましい
障害者とタクシー 運賃助成制度の概要
障害者のタクシー運賃助成制度は独自性が高いため、運賃の助成額や助成の対象・基準等について自治体間で取扱いがかなり異なります。当該制度の詳細については住所地を所管する自治体の障害福祉課に確認するのがよいでしょうね。
参考として、私が住んでいる富山県小矢部市を、紹介させてもらいます。
身体障害者(下肢・体幹・視覚障害)1・2級の人に対してタクシー料金の一部を助成します。
- ≪助成金額≫
- 年間 6,000円(500円券、12枚綴り)
- 石動タクシー
- 小矢部交通
- 津沢タクシー
- いどうさーびすイルカ交通タクシー事業部(ひまわりタクシー)
- 身体障害者手帳
- 印章
≪利用できるタクシー業者≫
≪申請に必要なもの≫
やはり同じ市内のタクシー業者でないと、利用できないようです。また年間6,000円となれば、ちょっと距離があると、1回で使い切ってしまいます。病院の行き帰りや、市内での買い物ぐらいの使い勝手になるのでしょうね。
当事者が思うタクシーの問題点とは?
私は19歳の時に車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。障害を持ってからは車いすツインバスケという障害者スポーツを、趣味と健康のために行っているのです。
チーム内で労災認定を受けている選手がいて、よく介護タクシーを利用し、どこにでも移動しています。
ただ話を聞くと、いくつかも問題点があるようですよ。ちょっと書き出してみますね。
- 予約しておかないと利用できない
- マナーの悪い運転手がいる
- 利用料が高い
上記の章でもお伝えした通り、私の住んでいる場所は富山県です。田舎なのか会社によって介護タクシーが、あるないあります。そうなれば利用する人が集中するので、前もって予約しておかないといけません。
いつでもすぐに、というわけにはいかないのです。中にはマナーや態度が悪い運転手も多く、気分が悪くなることもあるようですよ。
極めつけは、料金がメチャメチャ高いと言っていました。1割引きなんて微々たるものだそうです。
車いすツインバスケの練習に利用したとき、体育館まで来るだけで1万円だったと言っていました。労災年金が入ってくるとはいえ、自宅と体育館の往復で2万円は高すぎますね。
このように、タクシーに関しても問題が山積み。田舎に行けば行くほど、多くなってくるのではないでしょうか。早急な対策が必要です。
まとめ
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今回は障害者のタクシー利用に係る、運賃の割引と助成に関する制度について解説しました。
タクシーは非常に利便性の高い乗り物と言えますが、業者及び乗務員の理解不足等に起因する乗車拒否や割引適用拒否といった問題もしばしばあると聞きます。
そんな内容を聞くと、利用をためらってしまいますね。障害者にとって住みよい社会が生まれることを、願いたいです。
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