2020パラリンピックのマークをご存知ですか?実を言うと、オリンピックとは別にあるのです。一まとまりにするのも手かと思うのですがね。
今回はパラリンピックのマークについて、詳しく解説します。後半には、当時者の思いも語ってみました。それではいってみましょう。
パラリンピックのマークとは?
オリンピックやパラリンピックに、マークが定められていることを知っている方が多いと思います。特に東京2020大会に関しては、いわゆるエンブレム盗用疑惑という問題が持ち上がり、マークに強い関心が向けられましたからね。この出来事については、記憶に新しい方も多いかと思います。
しかしオリンピックとパラリンピックには別々のマークが存在するのです。「シンボル」「エンブレム」「ロゴ」が挙げられますが、これらのマークに込められた意味について聞かれた場合、正確に答えるのが難しいのではないでしょうか。
次の章からは、詳しく見ていきますね。
パラリンピックマークの意味とは?
オリンピックと聞いて多くの人がまず連想するマークは、五輪のマークと思われます。以下がオリンピックシンボルです。
参照:Wikipedia
作成者はピエール・ド・クーベルタン氏で、1914年に開催されたIOC創立20周年記念式典において発表されました。このマークは青・黄・黒・緑・赤の各色の輪が組み合わさり、知らない人はいないと思うのです。
なお5色の輪が重なりあうデザインは、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカ、アジア及びオセアニアの各大陸が連帯・結合しているさまを表現しているとされています。どの色が各大陸を表しているかについては、定められていないのです。
次にパラリンピックですが、シンボルは存在します。しかし即座に頭にイメージできる人は、そう多くないかもしれません。以下のようにスリーアギトスと呼ばれるマークで、赤・青・緑の3色の曲線で構成されています。
このパラリンピックシンボルは三代目です。
参照:Wikipedia (2004年以降)
アギトスとはラテン語で、私は動くという意味を持っているのです。曲線は、障害を有していても諦めることなく限界に挑戦して力強く動く選手の様子を、象徴しているとされています。
またこの3色は世界の国旗で最も多く使用されている理由から、選定された色です。人間にとって重要な、「心(スピリット)・肉体(ボディ)・魂(マインド)」の要素を表しているとされます。
以下の初代シンボルは、1988年開催のソウル大会で作成されました。
参照:Wikipedia (1988年 − 1994年)
当初パラリンピックシンボルは画像を見て分かる通り、オリンピックシンボルと同様の5色で構成されていました。二代目のシンボル以降3色に変更されます。理由としては、オリンピックシンボルとの混同を避ける意味があったという説が有力です。
以下二代目のパラリンピックシンボルは、1994年開催のリレハンメル大会(冬季大会)から登場します。
参照:Wikipedia (1994年 − 2004年)
このシンボルは、2004年開催のアテネ大会前まで使用されていました。
パラリンピックのエンブレムとロゴの違いとは?
前述のようにエンブレム盗用疑惑とし世間を賑わせたのですが、エンブレムとロゴの違いって何?改めて尋ねられると、答えが分からない人が多いのではないでしょうか。
エンブレムとロゴの違いを端的に述べると、以下のようになります。
- エンブレム : オリンピック(パラリンピック)シンボルを含むもの
- ロゴ : オリンピック(パラリンピック)シンボルを含まないもの
つまり、2020東京大会開催決定後に見かける以下のデザインはエンブレムです。オリンピック(パラリンピック)シンボルを除いたものが、ロゴになります。
参照:https://tokyo2020.org/jp/
このデザインは組市松紋という名称であり、江戸時代に流行した市松模様をアレンジしたデザインです。
メインカラーである藍色は、日本の伝統色であることから選ばれました。形の異なる3種類の四角形は、国や文化・思想などの違いを示しています。
それらの図形が組み合わさっている様子は、「世界の人々が国や文化、思想等の違いを超えてつながり合い、障害の有無を問わずお互いの多様性を認め合い調和してほしい」という期待が込められていると言われているのです。
パラリンピックについて思うことを当事者が語った
申し遅れましたが、私は19歳の時に車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。障害を持ってからは車いすツインバスケという障害者スポーツを、趣味と健康のために行っていますよ。
私もアスリートの端くれなので、思うことを語らせてもらいますね。
私が思うに、オリンピックとパラリンピックの存在自体は、大会に向けて頑張る目標になるので良いことだと思います。ただ健常者と障害者の大会を別々に行っていることが、おかしいことだと思うのです。
ノーマライゼーションという言葉が浸透している中で、分けること自体がおかしいと思いませんか?
障害者や高齢者がほかの人々と一緒のように生きる社会や福祉環境の整備、実現を目指す考え方のこと。
一緒に開催すれば、パラリンピックの観客が少なくなることはないのです。
なんでも思うことは簡単。なかなか実現することは、難しいのですがね。このように考える障害者がいることも、知っていただきたいです。これが切実な願いですね。
まとめ
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パラリンピックのエンブレムを使用する際、手続きが非常に面倒なことをご存知でしたか?申請書や企画書を作成し、それを提出して審査が通れば使用できるというものなのです。
さすがに手間がかかり過ぎで実行しませんでした。勝手に使用できないようにするために、重要なことなのでしょうね。お手軽に利用したかったです。
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