車椅子の幅がどれだけあるのかご存知ですか?私自身が疑問になり、乗っているのを測ってみました。それと、通路やドアで必要な幅も調べてみたんです。
今回は車椅子ユーザーになって長い私が、車椅子の幅と通路に必要な寸法などについてお伝えしたいと思います。写真には、すぐ見てわかるように測った数字を入れてみましたよ。それではいってみましょう。
車椅子の幅とは?
車椅子にはいろんなタイプがあるため、幅もそれぞれ違ってきます。ただ形状によっての寸法は、JIS規格(日本工業規格)でしっかりと定められているのです。
その寸法がこちらになります。
- 自走用車椅子 - 63センチ以下
- 電動車椅子 - 70センチ以下
写真は、私が使用している車椅子です。体に合わせて作ってあオーダーメイドタイプになります。
わかりやすいように矢印を付けて、寸法を書いてみました。一番端のハンドリム(駆動握り)から図ると、57センチでしたね。
このタイプは持ち運びや載せ降ろしを簡単にするため、コンパクトな設計になっています。これとは違って病院に置かれたものは、万人に合わせて設計されているのです。そのため、大きくて重いものが多いですね。だから、毎日の生活で持ち運びするのには使い勝手が良くありません。
私の車椅子の幅を聞いただけでも、JIS規格(日本工業規格)とだいぶ違うことが理解できたと思うのです。
ところで通路を自走しようと思った場合は、どれくらいの広さが必要なのでしょうか?
この疑問は、寸法だけ見てもわからないと思うのです。だって車椅子に人が乗っていれば、自走する際に、車椅子以上の幅が必要になりますからね。それでは次の章で、自宅の通路で写真を撮ったのを使いお伝えしたいと思います。
車椅子の幅 通路を自走するための広さとは?
車椅子ユーザーは通路が広ければ、色々なメリットを感じます。ちょっと書き出してみますね。
- 車椅子を自走しやすい
- 360度方向転換できる
- 車椅子同士がすれ違える
- 圧迫感がなくなる
まだまだあるかもしれませんが、パッと思いつくのはこんな感じですね。
さて自走するとなれば必要になる幅は、車椅子だけではいけないのです。というのも漕ぐときは肘が曲がるため、その寸法を入れないといけません。両腕の肘が壁に当たって、自走するのが不便になりますからね。
写真は、自宅の通路で漕いでいる後ろ姿なんですが、意外と幅が必要だと思いませんか?矢印の間を測ってみると84センチ。
ということは、車椅子で自走できる幅が余裕をみて90センチ位になるのです。
ちなみにこの写っている通路の幅は、135センチになっています。
私の車椅子の寸法は前から後までの長さが95センチで、タイヤの中心までが66センチ。タイヤ中央を軸にしての直径は132センチなので、135~150センチほどと考えておけば余裕で180度の方向転換できます。
私の車椅子より大きいものだと、回転するのが難しいかもしれませんね。
ただ、通路が狭くて方向転換できない場合もあります。その場合は、バックして後退すればいいことですからね。
また前進して行き着くところで180度Uターンし、前進して戻れば無理に方向転換しなくていいです。狭いと最初は不便でしょうが、そういう環境で車椅子を使い続ければ使い勝手に慣れてくるものですよ。
ではドアの幅であれば、どれくらいの広さだと大丈夫なのでしょうか?次の章では、その内容についてお伝えさせていただきますね。
車椅子の幅 ドアはどれくらいだといいの?
バリアフリー住宅にする場合は車椅子ユーザーが利用することを考えて、引き戸が必須の条件です。
理由として、こちらのように言われています。
- 開きドアだと扉の幅の分だけ前後に移動をしないと開閉できない
- 車椅子ユーザーが転倒した場合、ドアが当たって開けられなくなる
引き扉を障子やフスマのように、左右に引き動かすことで開け閉めを行なえるタイプ
片開きドアとも呼ばれ、1枚の扉を左右のいずれか一方向に移動させるて開閉するタイプ
引き戸にすればいいのはわかっていますが、開きドアより2倍の場所をとるデメリットがあるのです。そのため私の自宅でも利用しない部屋のドアは、開きタイプになっています。
と言えども車椅子ユーザーにとっては、使い勝手が悪いのです。私が開きドアを使用して思うデメリットがこちらになります。
- 自分自身でするドアの開閉時は、非常に難しい
- 緊急時に、すぐに開け閉めできない
- モノを持っているときはさらに開け閉めが難しい
私の経験上で言うと、使いにくい場所はなるべく使わないようにしてしまいます。
写真は自宅にある使用しない部屋のドアで、私がやっと通れそうな感じです。寸法を測ってみると63センチで、車椅子の幅との差がたった6センチしかありませんでした。
なんとか腕を縮込めながらでも通れますが、これだけの広さだと不便ですね。快適に通過するのであれば、やはり90センチが必要になります。
さらにトイレのドアは、どれくらいの幅があればいいのでしょうか?次の章ではその内容について、お伝えさせていただきますね。
車椅子の幅 トイレドアの引き残しとは?
実を言うと車椅子トイレは、国の規定で広さが決まっています。過去に書いた記事がありますので、時間がある際にお読みいただければ幸いです。
ドアの引き残し幅は広さと同時に国の規定として、90センチ以上であれば望ましいと設定されているのです。
過去に、バスケ用車椅子で通れるか測ってみました。私の使っているバスケ用車椅子は91センチの幅で、練習で使用している体育館のトイレドア引き残し幅は93センチ。この広さがあれば、大きい車椅子でも余裕で通れるでしょうね。
さらに某体育館の男性用トイレの入口を測ってみると、83センチの幅でした。これだとバスケ用車椅子だと無理ですが、生活用車椅子であれば余裕をもって通れますね。
このように、ドアの寸法が広ければ車椅子ユーザーにとっていろんなメリットが出てきます。私が思うのを書き出してみますね。
- 通過するのに、スムーズにいく
- 腕が擦れることがなく安心
- 急いでいるときでも素早く通れる
スペースが取れるのであればドアの幅を広めにしておいた方が、間違いなく通れますよ。車椅子ユーザーが快適になることを願っております。
ここまでの内容は、参考にしていただきたい一心で書き上げました。
しかし、実際に使用している車椅子を図り設計に携わることが一番です。そのほうが、利用する方の使いやすい寸法にマッチしますからね。私で良ければ何でも相談に乗りますので、コメント欄からお伝えいただければありがたいです。
まとめ
今回、車椅子の幅について、私の使用しているのをもとにお伝えさせていただきました。いかがだったでしょうか?
通りやすい廊下になることを、願っております。
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- 車椅子の幅とは?
- 自走用車椅子 - 63センチ以下
- 電動車椅子 - 70センチ以下
- 車椅子の幅 通路を自走するための広さとは?
- 余裕があれば90センチで、なければ最低700㎜
- 車椅子の幅 ドアはどれくらいだといいの?
- 最低90センチから必要になる
- 車椅子の幅 トイレドアの引き残しとは?
- 国の規定だと90センチ以上あれば望ましい
まずは実際に、あなた自身が車椅子に乗ってみることをおすすめします。それだけでも十分に、車椅子ユーザーのイメージができますからね♪
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