電動車椅子サッカーという名を聞いたことがあるでしょうか?障害者スポーツの1つなんですが、見たことがない人にとって謎が多いと思うのです。私もそうでしたからね。^^;
今回は電動車椅子サッカーについて、わかりやすくお伝えしたいと思います。それではいってみましょう。
電動車椅子サッカーとは?
まずは動画で、電動車椅子サッカーを見ていただけるとありがたいです。大きなボールですね~。
電動車椅子サッカーは、足でけらないサッカー競技です。車椅子の前方に、バンパーと呼ばれるフットカードを取り付けて行います。これらを使い、ボールをコントロールするのです。
ちなみにバンパーの形状はかまぼこ型・角型・角丸形とあり、選手はプレースタイルに合わせ選びますね。そして車椅子を動かすのは、ジョイスティック型コントローラーです。年齢や性別を問わず、同じ条件で試合を楽しむことができる競技ですよ。
ルール
電動車椅子サッカーの基本的なルールや進行は、通常のサッカーに似ています。しかし、異なる特別ルールを持つのです。
どうしても重度の障害を持つ人が行うためジョイスティック型コントローラーを手や顎などで操り、自在に動き回ったり旋回したりしながらプレーします。国際ルールでは電動車椅子の走行スピード最高速度が10㎞/h、日本国内では最高速度が6㎞/h以下と定められていますよ。
これ以上の速さになると、転倒などの怪我に結び付く恐れが出てきますからね。
先端に取り付けた専用のバンパーや電動車椅子の側面や背面を使ってサッカーボールをコントロールしてパス・シュートをし、ゴールを目指すのです。
その主なルールを書き出してみました。
- コートは、主に体育館のバスケットコートを使用
- 試合時間は前後半それぞれ20分
- ボールは直径32.5㎝で、標準のサッカーボールより大きい
- 1チーム4人の選手が、男女混合でプレーする
- 選手は、何度でも交代して試合でプレーすることができる
決着がつかない場合は延長戦を行います。それでも決まらない場合はPKとなり、最後はコイントスで勝敗が決まるのです。
特有ルール
電動車椅子サッカーは、以下のような特有のルールを持っているのです。
- 3パーソンルール – ペナルティエリア内に、ディフェンスが3人以上入ってはならない
- 2対1(2on1) – ボールの周囲、半径3m以内に、各チーム1以上は行ってはならない
2つのルールは車体を連ねてシュートを防ぎ、団子状態になって試合がこう着するのを防ぐために設定されています。
この内容を用いることで1対1のゴールの奪い合いや頭脳的なディフェンスなどの見どころが増え、より競技に深みを与えているのです。
クラス分け
主に姿勢保持や視野の確保、運転技能を判断基準として国際大会のみ区分されます。
- [PF1]:重度の身体障害を持つ選手
- [PF2]:身体障害は穏やかで中程度ながら、適格基準を最低限満たしている選手
多くの選手は自立した歩行ができない重度の障害を持っています。更に、上体や首の保持ができない選手もいますよ。
しかし残された機能「手・足・口・顎」を使い、電動車椅子を巧みに操作するのです。
たとえ重度障害を持っていても、どの人にでも興奮に満ちた満足感を味わうことができるスポーツ。車椅子同士が衝突して激しくボールを奪い合ったり、緻密に計算された各チームの作戦など、見どころがたくさんありますよ。
大会
2007年には、世界で初めて電動車椅子サッカーのワールドカップが東京で開催されました。さらに2011年にフランスで開催されたのが、第2回ワールドカップです。
大成功だった二度のW杯の経験と競技がもつ大きな可能性から、夏季パラリンピックの正式種目に向けた動きも世界的に活発になっていますよ。
電動車椅子サッカーの組織はシッカリしていてサッカーのFIFAに該当する国際統括団体は、FIPFA(国際電動車椅子サッカー連盟)。日本では日本電動車椅子サッカー協会(JPFA)が統括しているため、大きな大会をもこなすことができるのです。
さいごに
電動車椅子サッカーは、重度の障害を持った方でもできるスポーツ。とはいえ、選手はみな真剣にプレーしています。悔し涙を出しているのを見ると、感動してしまいますよ。
一度は試合を生で見てみませんか?
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