車椅子マークの本当の意味をご存知ですか?私自身、車椅子ユーザーなので多方面で接します。そのうえで、本当の意味を知らない人が多いのではないかと思ったのです。
今回は健常者から障害を持って長い私が、車椅子マークの本当の意味や描かれた駐車場についてお伝えしたいと思います。後半には写真付きで、理由を説明させてもらっていますよ。それではいってみましょう。
車椅子マークの意味とは?
車椅子マークは、外出すればいろんな場所で目にするようになってきました。
パッと見ただけで、車椅子ユーザーのことを連想すると思います。でも意味は、思い描いたままの内容なのでしょうか?
実を言うと、もっと大きな範囲があるのです。
マーク自体の名称は、国際シンボルマークと言います。意味がこちらです。
- すべての障害をもつ人が利用できる、建築物や施設であることを示す世界共通マーク
日本国内では、日本障害者リハビリテーション協会が商標登録(第1562455号)をしています。
建物や施設だと、この様な箇所でよく目にしますね。
- 駐車場
- トイレ
- エレベーター
写真は、総合体育館の多目的トイレです。
でも建築物や施設で示すと言われているのに、福祉施設の車両やバス、また個人の車にも貼られているのを見掛けます。疑問に思いませんか?
次の章では、車に貼った車椅子マークについてお伝えさせていただきますね。
車椅子マークの意味 車に貼るのは?
最近の街中では、以下のような車両に車椅子マークのステッカーが貼られています。
- 個人の自家用車
- 高齢者・障害者施設の福祉車両
- 低床バス(ノンステップバス)
個人ならまだしも、バスは公共交通ですからね。建築物や施設で示すと明確化されているのに、車両に貼ってても大丈夫なのでしょうか?
実を言うと現在の日本では、個人の車椅子ユーザーを意味しているとほとんどの人に思われているのです。
結果的に、このように捉えられちゃいます。
- 【車両に車椅子マークのステッカーが貼られる意味】
- 車椅子ユーザーが乗っている
- 車椅子ユーザーでも乗ることができる
健常者の方はもちろん、私の知り合いの車椅子ユーザーも自分の車に車椅子マークのステッカーを貼っています。
しかし!
このステッカーを貼って堂々と車椅子のマーク駐車場を利用される健常者の方がおられますが、停めていい理由にはならないのです。
過去に記事を書いてみました。時間がある際にでも、見て頂けるとありがたいです。
日本ではまだまだマナー違反の方が多い現実があるのです。
ただ駐車場の数と広さは、条例で決まっています。次の章では、規定についてお伝えさせていただきますね。
車椅子マークの意味 駐車場の規定とは?
どこの施設でもあるのが、車椅子マークの描かれた駐車場。設置された場所は、出入り口付近が多いです。
「決まり事はあるのでしょうか?」
実をいうとすべての駐車場は、車椅子マークの描かれた駐車場を設置しなければならないと、国土交通省から都道府県に通達されています。内容がこちらです。
- 車椅子ユーザーが駐車場を利用できるようにするため
- 車椅子ユーザーが運転もしくは同乗する車が駐車し、安全に乗降できるようにするため
各自治体における福祉のまちづくり条例や駐車場附置義務条例で、整備が図られるようにも決まっているのです。
また数や位置も定められています。
- 【数】
- 全駐車施設数が200以下の場合 - 全駐車施設数×1/50以上
- 全駐車施設数が200以上の場合 - 全駐車施設数×1/100+2以上
- 【設置位置】
- 自動車駐車場外へ通ずる歩行者出入口に可能な限り近い位置
- 複数の出入口がある場合、分散配置する
- 移動距離を可能な限り短縮する
寸法もシッカリ決まっているのです。
- 【寸法】
- 車体用スペース幅2.1m程度に、乗降用スペース幅1.4m以上を加えた3.5m以上確保する
文字だけで書かれても分かりづらいと思うので、画像で表してみます。
国土交通省国土交通省の任務、報道発表資料、政策、統計情報、申請・手続きに関する情報を掲載しています。
車椅子マークの描かれた駐車場は、乗降箇所の標示がない場合も現実的に多いのです。
しかし乗降スペースを含めた幅は、ここまで広く必要か疑問に思う方もいるでしょう。次の章では、その理由についてを詳しく解説させていただきますね。
車椅子マークの意味 駐車場の幅が広い理由とは?
車椅子マークの描かれた駐車場を見ると、乗降スペースを含めた350cmが必要と幅広く設定されています。そこで過去に私が車の乗降する際の姿を撮ってもらったので、写真で説明しますね。
この施設の車椅子マークの描かれた駐車場は、斜め線の乗降スペースが記されていませんが他のスペースより幅広く設けられているのです。
写真を見ると私が車に乗ろうとしてて、車椅子を横付けの状態にいます。乗降時はドア全開に頭を押し付けて上体を支えるため、このような体勢でないと車内に乗りこめないのです。
もし幅が狭いスペースだと、ドアが横の車にぶつかってしまいます。防ぐために、車椅子マークの描かれた駐車場はドアが全開に開けられるよう幅が広くなっているのです。
健常者のみなさんは幅が狭くても、利用するのに支障がないと思います。だけど車椅子ユーザーは、数の少ない車椅子マークの描かれた駐車場が必要なことを理解していただけるとありがたいですね。
ここまで事細かく説明しましたが、たとえ車椅子を使用していなくても歩行が困難な方がいるかもしれません。
高齢者の方・妊婦さん・難病をお持ちの方・歩ける高次脳機能障害の方 etc…
「車椅子に乗ってないから、見た目で判断されて停めづらい・・・。」
その場合は目的地に事前連絡をし、車椅子マークの描かれた駐車場に停めていいのかどうか聞けばいいと思うのです。
順番に言うと、まずは許可を得ます。その後、着いたら電話して車椅子を持って迎えに来てもらったり、仮に担当者だけでも来れば乗降を手伝ってもらえるのです。このような状態であれば、運転手が健常者の場合でも停め直しが可能だと思うのですがどうでしょうか?
とは言っても、賛否両論あると思います。
東京2020オリンピック・パラリンピックまで残りわずかです。世界各国の人に恥じないように、日本人としてのマナーある人が増えることを心から願っております。
まとめ
今回、車椅子マークの意味や駐車場についてお伝えさせていただきました。いかがだったでしょうか?
この記事があなたの参考になれば、書いた甲斐があります。
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- 車椅子マークの意味とは?
- すべての障害をもつ人が利用できる、建築物や施設であることを示す世界共通のマーク
- 車椅子マークの意味 車に貼るのは?
- 車内に車椅子ユーザーが乗っているという意味
- 車椅子マークの意味 駐車場の規定とは?
- 車体スペース2.1mに乗降スペース1.4m以上を加えた3.5m以上
- 車椅子マークの意味 駐車場の幅が広い理由とは?
- 車椅子ユーザーは、ドアを全開にして乗降するため
歩ける人であれば、車のドアを全開にしなくても乗降できますからね。この理由からも、たとえ車椅子マークの描かれた駐車場が空いていても健常者の方は利用を控えてもらいたいです。
思いやりの心が、一番求められていることなのでしょうね。
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