障害者という言葉をよく耳にします。でも、一概に障害者と言っても4種類に分かれるんですよね。知っていましたか?
この記事では、実際に障害を持っている私が、障害者について書いてみました。種類から定義まで。さらには障害者自身が障害者についてどういう印象を持っているのか書きましたので、ぜひご覧下さい。
障害とは?
障害という単語は明治時代以前は、障礙(しょうげ)と呼ばれていました。
これは仏教用語の「煩悩障(ぼんのうしょう)」といったように、心を覆い隠し悟りを妨げるものの意味があったのです。その後「しょうがい」と呼ばれるようになり、特に戦後以降は、簡略化された表記の「害」が使用されるようになっていきます。
害するや傷つけるなどと言った悪影響を及ぼす意味で、使われるようになりました。しかし本来は「さまたげ」という意味合いであり、留めるとか止めると言った表現に繋がるのです。
スピード優先の社会の中では、それをダウンさせる安全重視という観点でも見ることができるでしょう。
現在は本来の意味を通そうと活動している人も多く、「障がい」や「障碍」という単語も積極的に用いられています。その成果もあって近年、自治体の中には「障がい福祉課」などのように反映されている例があるのです。
障害者とは?
法律では、何らかの原因で精神や身体の器官が機能を十分に果たされないことやその状態にあるものを障害と呼びます。それよって日常生活や社会生活を送る上で制限を受ける者を、「障害者」と呼ぶのです。原因は、先天的と後天的の場合に分けられます。
後天的な原因は、病気や怪我などです。
私は車いすツインバスケを行っていますが、チーム内には中途障害者の頚髄損傷者や先天性の脳性麻痺者が混じっていますよ。みんなで支え合って、盛り上げているのです。
障害者は障害者基本法で、以下のように定義されているのです。
身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。
障害者 - Wikipedia
又「児童福祉法」では、18歳未満の障害者は「障害児」と呼ばれています。
障害者の分類
障害分類は、以下のようになります。
- 身体障害者
- 精神障害者
- 知的障害者
- 発達障害者
ちなみに知的障害者は、以前は精神薄弱者と呼ばれていました。1950年から「学校教育法」で規定され、1998年の法改正から呼ばれるようになったのです。そのため現在でも広義では、知的障害は精神障害の分類に入ります。
他にも、発達障害やパーソナリティ障害も広義では精神障害に含まれますね。
障害者の二つの観点
さらに障害者は、医学的観点と福祉的観点から見ることができます。
- ≪医学的観点での障害≫
- 機能障害は「impairment」と表現
- 精神障害は、変調を意味する「disorder」と表現
- ≪福祉的観点≫
- 福祉を必要とする「disability」と表現
日本語ではこの区別がされていませんので、どれも同じ障害と表現するのです。生理的な機能障害の「impairment」や精神的な不調である「disorder」は社会生活を営むことが不可能な場合、「disability」と表現されます。
つまりハンディキャップがあって支援が必要であるとみなされると、「障害者手帳」が発行されるのです。
障害者として思うこととは?
私は健常者として生まれ、19歳のときに車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。症状について過去に書いた記事があるので、お時間がある際にお読みいただければ幸いです。
いわゆる中途障害者になるのですが、障害を持つことになった受傷当時は絶望の日々でした。いつも死にたいと思ったくらいです。障害を受容した経緯についても書いた記事があるので、お時間がある際にお読みいただければと思います。
今でも思うのですが、まだまだ社会全体に障害のもととなるバリアが多く一人で何でもできないということ。そのため、健常者の方に助けらることが多くなるのです。しかし、ありがたいことに私の周りでは何でも協力してくれる人が多いため、不自由なく生活できています。
さらに障害を持ってから、障害者の心強い仲間も増えました。どんな状態になっても、友は大事です。悩みができれば、相談も出来て解決に導いてくれます。
人は助け合いながら生きていくもの。障害を持てばなおさらです。そのため感謝の気持ちは、「ありがとうございます。」と言葉に表さなければならりません。なぜなら、なかなか伝わらないからです。
障害者として手伝ってもらうことは多くなりますがこれからもありがたい気持ちを持って、多くの人とコミュニケーション出来ればと思います。
さいごに
近年では以下のような指定された複数の難病が、「障害」の定義に含まれるようになりました。
- パーキンソン病
- 関節リウマチ
- メニエール病
そのため、福祉的な意味での助成や相談支援の対象も増えてきているのです。今後も指定される難病は多くなる可能性があるので、さらに住みよい社会が実現されることを願います。
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