障害者と駅について考えた時、工夫がいろいろあるのをご存知ですか?私自身が車椅子ユーザーなので、ありがたい存在です。
今回は障害者と駅について、詳しく解説します。後半には車椅子ユーザーにとって、不便な箇所を記載してみました。それではいってみましょう。
障害者と身近な関係の駅
障害者は、公共の交通機関を利用します。どうしてもハンデを持つために、自動車の運転が困難・経済的な事情で自家用車の保有が難しいなど理由は様々です。
そこで電車やバス、タクシー等の移動手段を利用せざるを得なくなります。そのために各公共交通機関では、障害者割引料金が設定されているのです。
中でも最も身近な交通機関としては、まず電車を思い浮かべる方が多いでしょう。車のように渋滞にならず時間に厳守ですから、使い勝手が良いです。
JRや私鉄、地下鉄や路面電車を含めると、電車と言っても多くの種類があります。社会では通勤や通学、医療機関への通院などにおいて生活に欠かせない足となっているのです。
次の章からは障害者が利用する駅の工夫されている点について、見ていきましょう。
音声案内
視覚障害者に対する配慮として、音声案内があります。例えば「これは南口改札行き下りエスカレーターです。」「まもなく降り口です。」などの音声ガイダンスが流されている場合が多くなってきました。
特に乗降者数の多い大規模な駅では、ほとんどこのような配慮がされているのです。
視覚障害者にとってエスカレーターは、階段以上に転倒の危険を感じる設備であると言われています。乗降の最初の一歩の際に、足を踏み外してしまう危険を多く感じるという意見があるのです。
音声ガイダンスは決して小さなサポートではなく、むしろ大きな役割を果たしていると言えるでしょうね。
トイレ
駅のトイレには、障害者が利用しやすくなるための配慮や工夫があるのです。エスカレーターの項目で述べたように、音声ガイダンスがトイレの入り口でも流れています。
具体的には「男性(女性)用トイレです。」などの音声を流すことによって視覚障害者が間違えないような配慮がなされているのです。
また車椅子ユーザーに使いやすいよう段差がなく、かつ広い個室空間が確保されたトイレが多く普及してきました。
近年は「多目的トイレ」あるいは「多機能トイレ」と言います。これは障害者のみ限定された配慮というだけではなく、高齢者や妊婦、オストメイト保持者も境目なく、利用をすることができるネーミングです。
ノーマライゼーションの理念に通じるところがある好ましい動向と言えるのではないでしょうか。
障害者や高齢者がほかの人々と等しく生きる社会のこと。
エレベーター
駅に設置してあるエレベーターは車椅子ユーザーにとって、階段を使わなくてもいい存在。ボタン一つで上や下に行け、乗降もしやすいです。かつ外からエレベーターの中の様子が見えるよう、透明の壁を採用しているものが増えてきました。
これはエレベーターの中でアクシデントが発生した場合、乗客が外に向かってジェスチャー等で異変をいち早く知らせることができるよう工夫されたものです。非常通報装置をうまく使うことができない状況もあり得るので、非常にありがたい配慮と言えます。
視覚障害者誘導用ブロック
視覚障害者誘導用ブロックとはいわゆる「点字ブロック」で、一般の道路にもよく敷設されている設備です。誘導ブロックと警告ブロックの2種類があり、前者は線状・平行に配置された突起により進行方向を示しているのに対し、後者は点状の突起が格子状に配置されています。
駅の通路や、電車が進入してくるプラットホームで示していますよ。ちなみに、視覚障害者誘導用ブロックの色が黄色なのは、弱視の方に認識しやすい色であるためです。
その他の配慮
ほとんどすべての駅の階段では、手すりが設置されています。
さらには情報表示装置のように大型のテレビモニターや液晶ディスプレイ等によって、電車の運行状況や路線図の表示。また改札口幅を広く取ることにより、車椅子を利用している方であっても通過しやすいよう、工夫がなされている駅も多くなりました。
案内表示は誰にでも便利なものですが、これも聴覚障害を有する方にとって必要不可欠な設備です。最近は文字だけによる案内だけではなく図や記号等のマークを利用したり、色を使ったカラフルな案内表示も増えてきました。
これは、発達障害を有していて文字を読むのが苦手な方であっても情報を認識できるように考慮されたものですが、外国人旅行客にとっても便利な工夫であるという声があります。
車椅子ユーザーが思う不便な箇所とは?
私は19歳の時に車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。障害を持ってからは車いすツインバスケという障害者スポーツを、趣味と健康のため行っているのです。
私自身、車の運転ができるので、駅を利用することはありません。チーム内で利用している選手がいるので、不便な箇所を聞いてみました。その内容がこちらです。
- ローカルな駅だとエレベータが無い
- 改札が狭く出られない
- 点字ブロックの段差でつまづきそうになる
- 電車とホームの隙間が危険
利用している駅は田舎にあるのでエレベーターがないのやバリアフリーになっていない駅が多く、困っていました。中には改札口の幅が狭く、車椅子が通らない場所もあるようです。
都会にある駅で困ることは少なく、駅員に頼めばなんでも手伝ってくれるようですよ。
ただ点字ブロックの凹凸が段差になり、前輪キャスターに引っかかると嘆いていました。あとは電車とホームの隙間がちょっと怖いと、言っていましたよ。
このように見ると、都会より田舎の駅が不便と分かります。快適になるよう願っていますね。
まとめ
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駅は様々な工夫や配慮がなされて障害者のみならず健常者にとっても、社会生活上の大きな便宜となっていることが分かります。多くの人が利用する観点からの配慮、そして優しさが随所に見られるのです。
障害を持つ方にとってはまだまだ不十分という声もあるかも知れませんが、時代とともに進化しています。今後さらに快適な配慮が広がり、発展していくと思いますね。
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