重度障害者の入浴介助に、適したシャワー椅子があるのをご存知ですか?私自身、毎回使用して実感しているからです。
今回は健常者から障害を持って長い私が、入浴介助で使用されているシャワー椅子についてお伝えしたいと思います。後半には、使って思った内容も記載していますよ。それではいってみましょう。
介護で入浴介助をしてもらうには?
重度障害者とよく聞きますが、「どんな状態の人?」と思う方もいるでしょう。
主に、1級ないし2級の身体障害者手帳を持つ方を言います。
私は19歳の時に車の事故で首の骨を折り、頚髄損傷者となってしまいました。現在の状態は手帳1級で、四肢麻痺での車椅子生活を送っています。簡単に言えば両手両足に麻痺があり、何かと介助が必要になるのです。
もし重度障害者が自宅で生活する場合は、入浴方法が2通りあります。
- 障害者支援施設へ入浴に行く
- 自宅で入浴する
自宅で入浴できない場合は、ご自身が住んでおられる地域の障害者支援施設を利用させてもらう事になりますね。
申請手順がこちらになります。
≪市区町村福祉課に入浴介助について問い合わせる≫
⇩
≪市担当者と相談支援員が訪問し、聞き取りをして個別支援計画作成≫
⇩
≪個別支援計画作成後、障害者支援施設で入浴開始≫
市区町村の福祉課に電話をすれば、親切に教えてくれますよ。
過去に書いた記事があります。お時間がある際に、お読みいただけるとありがたいです。
障害者支援施設で入浴する際は、リフトバスが自宅へ迎えに来てくれます。
同じバスケチームの選手が利用しているので、乗る際に写真を撮ってもらいました。午前中に迎えが来て、夕方まで施設で過ごすようですよ。デイサービス利用の感じでしょうか。
ただこのパターンだと、好きな時に入浴できず不便です。ちなみに私の場合は、自宅の風呂で指定された日に入浴介助してもらい入っています。
次の章では、私が普段行っている方法をお伝えさせていただきますね。
介護で入浴介助 私がされている方法とは?
私の自宅は車椅子に乗るようになって以降の平成5年に、バリアフリー住宅として新築しました。その際いつでも入浴できるようにと、自室の横に風呂場を作ってもらったのです。
新築当時は、現在のようにバリアフリーのユニットバスが無かった時代でした。そのため家族や医療従事者の意見を取り入れ、考えに考え抜いた案を大工にお願いし、木材で作成されたものになります。写真は私の部屋から撮ったもので、奥に見えるのが風呂場です。
私の入浴手順がこちらになります。
部屋でヘルパーさんに服を脱がせてもらい、シャワー椅子に座る
⇩
風呂場までシャワー椅子を押してもらい入浴介助してもらう
⇩
部屋に戻って服を着てベッドに上がり、ズボンをはかせてもらう
私は入浴介助を、社協ヘルパーサーヒスに依頼しています。
申請方法として上部で説明した様に自宅で入浴したい意向を、市区町村の福祉課に伝えればいいのです。すると訪問して聞き取りをし、個別支援計画を作成してくれますから。
次の章では、私が使用しているモノをお伝えさせていただきますね。
介護で入浴介助 シャワー椅子はどんなタイプがいいの?
シャワー椅子は、いろんなタイプがあります。そのため選ぶ際は使い勝手を想像してしまい、悩むと思うのです。
普段の私が入浴の際に使っているシャワー椅子を、写真で撮ってみました。このタイプはキャスターが付いているため風呂場まで押して移動でき、静止時はロックできる安全使用になっていますよ。
私の入浴日は、火曜と金曜の朝9:30~10:30の週2日間となります。その日は社協のヘルパーさんが1人で来て、リフトを使ってこの椅子に移乗させ入浴介助してくれるのです。
自宅で重度障害者の入浴を考えるのであれば、移動を考慮してのキャスター付きを選択した方がいいと思いますよ。なぜなら部屋でシャワー椅子に移る場合や入浴後の作業が、効率よくなる理由があるからなんです。
- 部屋で服を脱ぎ着する方が、湿気も無く介助しやすい
- ベッド上のほうが、ズボンをはかせやすい
頚髄損傷者は立ち上がることが困難なので、ベッドに横になって体位交換しながらのほうがズボンを上げやすいのです。私のような頚髄損傷C6-Aレベルは完全なプッシュアップできないので、横になった状態のほうが介助しやすくなります。
自力でお尻を上げる行為のこと
重度障害者が入浴補助用具購入の場合は、日常生活用具給付制度が利用できます。これも市区町村の福祉課に、お問合せいただけるとありがたいです。
- ≪入浴補助用具≫
- 対象者 - 下肢または体幹機能障害者(児)で入浴に介助を必要とする3歳以上の方
- 限度額 - 90,000円
- 耐用年数 - 5年
限度額内で複数個の給付は可能ですが、販売価格の1割負担があります。
上記の写真タイプは、8万円前後だったと思います。価格は5万円~9万円と幅広くあり、補助金額で十分足りて安心です。
移乗方法は写真のような、天井走行式リフトで行なっています。これは福祉用具ではなく、荷役作業のチェーンブロックを自室の天井に取り付けたのです。価格は工賃込みで、30万前後だったはずですよ。
福祉機器ではありませんので、自己責任で使っています。
ところで重度障害者の入浴方法は、症状や環境によって違ってくるのです。次の章では私が普段されている方法を、お伝えさせていただきますね。
介護で入浴介助 方法は人それぞれ違うの?
日本人の一般的な入浴方法は、湯船に浸かること大きな目的になると思います。私も健常者時は、熱いのが好きでした。ただ障害を持ってからは、胸から下の感覚がありません。この部分は、皮膚呼吸がなく汗もかかないのです。
人間は汗をかいて体温調節するため、私の場合できないので外気温に左右されます。そのため私のような頚髄損傷者は夏場のクーラーが無い所にいれば、38度以上の体温になりますからね。^^;
自室の天井走行式リフトのレールは風呂場まで一直線で繋がっていて、浴槽に入れるようになっています。しかし過去に湯船に浸かった際、体温が上がって非常に疲れその後に何もできなく困ったのです。それ以来、真冬でも入浴の際はお湯に浸からずシャワーだけしています。
かけっぱなしですが、これでも十分に体が温まりますからね。
ただ私のように自宅で入浴できなくても、障害者支援施設を利用する方法があるのです。心配であれば市区町村の福祉課に問い合わせてみればいいですよ。担当の社会福祉士さんが親身になって聞いてくれ、解決方法を提案してくれますから。
重度の障害者自身が自宅で生活することは、何よりも安心で負担が少ないのです。まずは電話をかけて、相談してみるといいと思いますよ。
まとめ
今回、介護での入浴介助について私の経験をもとにお伝えしました。いかがだったでしょうか?
各家庭の事情もあるでしょうが重度障害者の本人とよく話をし、決めることが一番です。
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- 介護で入浴介助をしてもらうには?
- 指定障害者施設へ入浴に行く・自宅で入浴するの2通りある
- 介護で入浴介助 私がされている方法とは?
- ヘルパーに依頼し、シャワー椅子に座って自宅で入浴している
- 介護で入浴介助 シャワー椅子はどんなタイプがいいの?
- キャスター・ロック付で移動可能なタイプがいい
- 体の症状や、住んでいる環境によって違ってくる
介護で入浴介助 方法は人それぞれ違うの?
入浴すること自体が疲れるので、すべて自宅でできる方が手軽です。とは言っても、無理であれば障害者支援施設を利用するしかありません。
それでも重度の障害者は自宅で住むのが一番の居心地いいことを、介護者自身が理解していただければありがたいです。^^
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