車椅子トイレが広い理由をご存知ですか?
私自身が車椅子ユーザーなので、使用しているために知っているのです。
今回は健常者から障害を持って長い私が、車椅子トイレの寸法や広い理由についてお伝えしたいと思います。それではいってみましょう。
車椅子トイレ 寸法とは?
私は車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活を送っています。そのため外出した際は、車椅子トイレをよく使わせてもらっていますよ。
現在では多目的トイレという多機能型トイレがありますが、車椅子トイレに限定してお話させていただきますね。
別名で多機能トイレと言い、いくつかの機能を伏せ持つトイレ
- 車椅子ユーザーのための広いスペース
- 乳幼児のおむつ交換台
- オストメイト用のトイレ
- 手すり
車椅子ユーザー専用のトイレ
- 車椅子ユーザーのための広いスペース
- 手すり
車椅子トイレは国の基準によると、200㎝×200㎝の大きさが必要と決まっているのです。以下、国土交通省の画像を引用させてもらいますね。
【車いす使用者便房】http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/barrier-free.files/11-07benjo.pdf#search=%27%E5%9B%BD%E5%9C%9F%E4%BA%A4%E9%80%9A%E7%9C%81+%E8%BB%8A%E6%A4%85%E5%AD%90%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC+%E5%AF%B8%E6%B3%95%27
立地面から敷地が確保できなく、スペース自体が小さくなることもあるのです。広さが必要とわかってはいますが、なかなか思うようにいかないのが現実ですね。
ところで車椅子ユーザーのために広いと言われても、シッカリした内容が分からないと思います。次の章では、その詳細についてお伝えさせていただきますね。
車椅子トイレ 広さがある理由とは?
車椅子トイレの中は、ゆったりしたスペースが確保されているのです。理由がこちらになります。
- 介護者が付き添えるようにするため
- 車椅子でトイレ内を方向転換できるようにするため
- スポーツ用の車椅子でも利用できるようにするため
- 携帯用トイレを持った男性の車椅子ユーザーが同時に使用できるため
このように車椅子ユーザーのさまざまなパターンを想定し、設計されているのです。
私は障害を持ってから、車いすツインバスケという障害者スポーツを行っています。練習を行っている体育館には、車椅子トイレが設置されていますよ。
先日バスケの練習時に私がトイレを利用する前に、二人同時に入っているのを写真で撮ってもらいました。
スペースは180㎝×200㎝と基準より狭いですが、バスケ用車椅子2台でも同時に入られます。健常者の方に介助してもらうパターンもありますが、障害者同士が介助し合う場合もあるのです。そのため、余裕のスペースがあるので安心ですよ。
また携帯用トイレを持っている男性車椅子ユーザーの選手だとこの広さがあれば、同時に使用することが可能ですからね。
困るのが、入口ドアの引き残し幅が狭い場合になります。
車椅子トイレ ドア引き残し幅の寸法とは?
バスケ用車椅子は生活用の車椅子と違い、八の字になっているため横幅が広くなります。その理由から、入口ドアの引き残し幅が大きくないと中に入られないのです。
ちなみに生活用車椅子の幅は63㎝以下になりますが、バスケ用車椅子だとタイヤが八の字で91㎝の幅。ありがたいことに、練習で使用している体育館のトイレドア引き残し幅は93㎝。写真のように、何不自由なく通過できます。
練習中でも生活用の車椅子に乗り換えしなくても使用でき、助かっていますよ。
国の規定としては、ドアの引き残し幅が90cm以上であれば望ましいと設定されているのです。ただこの幅の寸法は、生活用の車椅子を基準として測っています。私のバスケ用車椅子の幅は91㎝だったので、場所によって通るのが微妙になることもあるのです。
その時は、どうするのでしょうか?
車椅子トイレ ドア引き残し幅の寸法が狭い場合は?
男性の車椅子ユーザーは車椅子トイレのドア引き残し幅が狭くて通れない場合、健常者用のトイレスペースを利用します。でも残念ながら、それでも通れない時があるのです。
写真は、某体育館の男性用トイレの入口。83㎝の幅でした。大体は通るれのですが、場合によってはこのように狭く、通過できない場所があります。
以下どちらも無理の場合があるのです。
- 車椅子トイレのドア引き残し幅の寸法が狭く、バスケ用車椅子で通れない
- 男性トイレの出入り口が狭く、バスケ用車椅子で通れない
そのとき私は乗り換えに手間がかかるので、いつも携帯用トイレを持参しててバスケ用車椅子のまま物陰に隠れてしますね。
しかし問題となるのが車椅子ユーザーの女性選手で、男性とは違います。陰に隠れても無理ですし、女子トイレを使用するのも難しいです。
その場合は、生活用の車椅子に乗り換えて車椅子用トイレを使用するしかありません。二度手間にはなりますが、これしか方法がないのです。
車椅子トイレ 健常者は使っていいの?
よく健常者の方で、車椅子トイレを利用する方がおられます。
理由として考えられるのが、こちらです。
- 男子トイレや女子トイレが空いていなかったため
- 彼氏彼女とイチャイチャしたいため
- 広くて使いやすいため
いろいろ書き出してみたのですが、彼氏彼女とイチャイチャしたいなんて論外だと思います。
車椅子ユーザーの私としては、車椅子トイレの数自体少ないので健常者の方に使用してもらいたくありません。なぜなら上記の章でお伝えしましたが、女性の車椅子ユーザーがトイレを使用する際は車椅子トイレでないと利用できないのです。
使用されててすぐに使えないと、私も含めて結果的にこうなっちゃいます。
健常者が車椅子トイレを使用中
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車椅子ユーザーが車椅子トイレを利用できなく失敗してしまう
実を言うと車椅子ユーザーは漏らした場合、自宅に帰って着替えするか無理であればそのまま1日過ごすことになります。立つことができないので、床に寝転がって着替えをしてもらわないとできません。たとえ車椅子トイレが空いていたとしても、ズボンやパンツをはき替えることが困難なのです。
手に障害がない場合は可能でしょうが、頚髄損傷者は不可能です。
その点、健常者の方であればたとえ失敗したとしてもいくつもある洋式トイレの空間さえあれば、着替えが可能だと思います。理解してもらいたい内容ですね。
よく男子トイレが開いていなくやむを得なく車椅子トイレを使ったという意見を聞きますが、それなら女子トイレを使えばいいのではないでしょうか?ちょっと強い言い方になりますが、もっと車椅子ユーザーを思いやる考えを持ってもらいたいです。
障害者差別解消法が施行されているので、マナーある人が増えることを祈っておりますね。
まとめ
今回、車椅子トイレについていろいろ書いてみました。いかがだったでしょうか?
強い願望になりましたが、この記事が参考になれば嬉しい限りです。
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- 車椅子トイレ 寸法とは?
- 国の基準は200㎝×200㎝だが、これより狭い場合もある
- 車椅子トイレ 広さがある理由とは?
- 介護者が付き添えるようにするため
- 車椅子でトイレ内を方向転換できるようにするため
- スポーツ用の車椅子でも利用できるようにするため
- 携帯用トイレを持った男性の車椅子ユーザーが同時に使用できるため
- 車椅子トイレ ドア引き残し幅の寸法とは?
- 国の基準は90㎝以上だが、80㎝以上と狭い場合もある
- 車椅子トイレ ドア引き残し幅の寸法が狭い場合は?
- 健常者用のトイレスペースを使用する
- 生活用車椅子に乗り換えて車椅子トイレを使用する
- 車椅子トイレ 健常者は使っていいの?
- いろんな理由はあるだろうが、使ってもらいたくない
車椅子トイレの数が増えれば問題は解決するのでしょうが、なかなか難しいことなんです。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。日本がマナーある良い国だと、残りの期間で確立させてもらいたいですね。
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