オストメイトの意味をご存知ですか?私自身、過去に保持していたからです。と言っても、排尿に関してになりますがね。意味が分からない人にとって、頭の中ではてなマークが一杯だと思うのです。^^;
そこで今回は健常者から障害を持って長い私が、オストメイトの意味やその他いろいろについてお伝えしたいと思います。後半には、私が保持していたときや、知人に聞いたデメリットも記載させていただきました。それではいってみましょう。
オストメイトとは?
オストメイトとは、文字だけ見ているとオス♂・メス♀のようにも聞こえます。
難しい言葉で、謎だと思われる方がおられると思うのです。
実を言うと、このような意味になっています。
ストーマ(人工肛門・人工膀胱)を造設した人のこと
※人工肛門・人工膀胱は別名でオストミーとも言われる
さらに日本のオストメイト人口は、合計で11万2,000人と推定されるのです。その内訳がこちらになります。
- コロストミー - 8万4,000人(75%)
- イレオストミー - 2万2,400人(20%)
- ウロストミー - 5,600人(5%)
1つずつ解説していきますね。
- コロストミーとは?
- 正常な肛門機能が失われた場合に、下行結腸、とくにS状結腸に便の排出口を造設して排便機能を補うことをいい、永久的に造設する場合と、一時的に造設する場合があります。
- イレオストミーとは?
- 大腸や直腸、 肛門の切りとる手術を受けて回腸(小腸) の末端に造設して排便機能を補う永久的ストーマをいいます。
- ウロストミーとは?
- 膀胱ガンやその他の排尿障害で、腹部からカテーテルを使って排尿機能を補う尿路変更術を行った場合をいいます。
私は19歳のときに車の事故で首の骨を折り、頚髄を損傷して車椅子で生活しています。障害を持ってからは自力で排尿できなく、膀胱瘻(ぼうこうろう)を作ったのです。
下腹部に穴をあけて直接膀胱までカテーテルを挿入して排尿させる方法のこと
私が経験したのは、ウロストミーになります。出口に袋が付いていますので、尿が溜まれば捨ててもらっていました。太ももに縛って固定するコンパクトな袋もあるので、外見から見ればわかりませんね。
現在は閉じて、自己導尿をしています。というのも入院中に傷口がMRSAに感染し、閉じざるをえなかったのです。( ̄□ ̄|||)
院内感染と呼ばれる、通常細菌を退治する薬が効かなくなる細菌
一方で私が造設していない便の場合は、お腹に穴を開けて腸を引っ張り出し人工肛門を作ります。そこに袋を付け、出たのを溜めて捨てるのです。ハッキリ言えば排泄障害のため、ストーマを造ることになります。
ここまでは、理解することができましたでしょうか?なお、オストメイトを示すマークが存在します。次の章では、多目的トイレに表示される意味などをお伝えさせていただきますね。
オストメイトのマークが多目的トイレにある理由とは?
先日、某サービスエリアで撮影した多目的トイレの前です。一番下に、オストメイトのマークがありました。
ちなみにお腹の+表示は、傷口を示す意味になっています。
それにしても、なぜ多目的トイレに描かれているのでしょう?
理由は、普通のトイレだと処理しずらいからです。写真は、多目的トイレ内にあったオストメイト用の便器。
オストメイトは歩ける人がほとんどのため、専用便器に関しては以下の決まりがあるのです。
- 立ったまま処理できるようにするため70㎝の高さが設定されている
- 尿や便で汚れたモノを洗うためシャワーが付いている
パウチはお腹部分、もしくは太ももに装着します。そのため歩行可能な方の場合は尿や便を捨てるとき、便器が低すぎると不便だと思いませんか?
便や尿をためておく袋のこと
もし洋式や和式の便器の場合は、両ひざを床について処理することになります。そこで写真の様な高さや広さがあれば、立った状態で捨てることができるのです。こんな理由から多目的トイレにはオストメイト専用便器があるのですが、このことはあまり知られていません。
それでは次の章で、メリットとデメリットについてお伝えしたいと思います。
オストメイトのメリットとデメリットは?
オストメイトは障害を持つことになるので、身体障害者手帳が交付されます。ただその場合は、永久造設のストーマに限定されるのです。
写真の身体障害者手帳は、私が頚髄損傷者と診断されて1級に認定のものになります。
オストメイトで認定されれば4級です。
ちなみに障害等級4級に認定された場合は、以下のような助成金が毎月交付されます。デリケートな部分なので、小まめに清潔を保たないといけませんからね。
- コロストメイト、イレオストメイトのパウチ(蓄便袋)購入 - 8,600円
- ウロストメイトのパウチ(蓄尿袋)購入 - 1万1,300円
過去の私自身が膀胱瘻をしていたときは、メリットもありましたがデメリットのほうが多かったです。^^;
私が思うウロストミー(排尿)と、知人に聞いたコロストミー(排便)のメリットとデメリットを2つに分けて書き出してみますね。
- ≪ウロストミー(排尿)のメリット≫
- 自己導尿しなくていいので、手間が省ける
- 袋に溜められるので、漏れが気にならなく水分がたくさん飲める
- ≪ウロストミー(排尿)のデメリット≫
- 処理が不便
- 大量に尿がたまると袋が膨らんで目立つ
- 入浴後は、お腹の傷口のガーゼ交換が必要
- 傷口を清潔に保たないといけない
- ≪コロストミー(排便)のメリット≫
- 手術後は普通に生活でき、外見からもわからない
- ≪コロストミー(排便)のデメリット≫
- 慣れるまで時間がかかる
- 外出時に気にしないといけない
- 大衆浴場で入浴できる勇気が出ない
- 臭いに気を配らなといけない
- 清潔に保たないといけない
- 排便時以外にも音が出るときがあるので、気を配らないといけない
どうしてもデリケートな部分なので、聞きづらかったです。知人も言いづらかったと思いますよ。
申し訳ないです。^^;
私は尿関係だったので臭いに関して気になりませんでしたが、便だと気を遣わなければなりません。ただお腹の傷口は、どちらも清潔に保たなければいけないのは一緒だと思いますね。
オストメイトは、外見からわからないのでわざわざ言う人がいません。私も恥ずかしくて、言えませんでした。どうしてもデリケートな部分になり、知られることが嫌なのです。しかし、嫌でも体の一部として一生付き合っていかなくてはならないのです。
生きていく上で、時には外出することがあります。だけどそんな際に処理できるトイレがないと、外に出ることも素直にできなくなってしまうのです。このように考えれば、誰でも住みやすい環境が必要なので多目的トイレの数もそうですが、早急な対策が重要なのでしょうね。
まとめ
今回オストメイトについて、私の経験をもとに書いてみました。いかがだったでしょうか?
住みやすい環境になることを願っております。
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- オストメイトとは?
- ストーマ(人工肛門・人工膀胱)を造設した人のことを言う
- オストメイトのマークが多目的トイレにある理由とは?
- 処理しやすいように、専用の便器がある
- ウロストミー(排尿)のメリット
- 自己導尿しなくていいので、手間が省ける
- 袋に溜められるので、漏れが気にならなく水分がたくさん飲める
- ウロストミー(排尿)のデメリット
- 処理が不便
- 大量に尿がたまると袋が膨らんで目立つ
- 入浴後は、お腹の傷口のガーゼ交換が必要
- 傷口を清潔に保たないといけない
- コロストミー(排便)のメリット
- 普通に生活でき、外見からもわからない
- コロストミー(排便)のデメリット
- 慣れるまで時間がかかる
- 外出時に気にしないといけない
- 大衆浴場で入浴できる勇気が出ない
- 臭いに気を配らなといけない
- 清潔に保たないといけない
- 排便時以外にも音が出るときがあるので、気を配らないといけない
私は外出時に、多目的トイレを利用します。ただオストメイト専用便器を目にすることが、本当に少ないと思いました。
今後、増えるのを願うばかりです。
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