褥瘡予防に良い方法をご存知ですか?私は車椅子ユーザーです。最近、お尻に傷ができましたが無事完治しました。過去に大きい褥瘡にも悩まされていません。手術をしたことないし、現在はベッド上で体位変換もしていないのです。
今回は健常者から障害を持って長い私が、褥瘡予防のマットや方法についてお伝えしたいと思います。後半には、褥瘡を作らない、作っても早く治す要因を書いてみました。それではいってみましょう。
褥瘡予防 マットの種類とは?
私は19歳のときに車の事故で首の骨を折り、頚髄損傷者として生活を送っています。胸から下の感覚が全くないので、車椅子に座っている時やベッド上にいるとき褥瘡の予防をする必要があるのです。
別名で床ずれとも言う。圧迫によって皮膚の血流が減少し、組織が壊死すること
以前に私が使用している車椅子用クッションについて、書いた記事があります。時間がある際にでも、お読みいただけるとありがたいです。
ちなみに頚髄の損傷箇所によって体の残存機能が異なり、できることとできないことが出てきます。今回の記事は私がC6-Aレベルなので、C6-A・C6-1の方を対象にしたベッド上での内容です。
C6レベルの中でも一番症状が重く、三頭筋が利かずプッシュアップできない
また私自身の日中は車椅子に乗って生活していますので、24時間ベッド上にいません。その点はご了承いただければと思います。
ベッド上で褥瘡予防となれば、圧を分散させる必要があるのです。だから専用のマットを使えば効果的ですね。種類は4つあるので、書き出してみます。
- エアマット(50,000円~250,000円)
- 除圧マット(25,000円~100,000円)
- ドライウォーターベッド・ウォーターベッド(30,000円~5,000,000円)
- ROHOマットレス用(38,000円~150,000円)
値段は大まかに書いてありますので、大体の目安としてご覧いただければ幸いです。
尚、身体障害者手帳をお持ちの場合は日常生活用具給付制度を利用すると、限度額の金額が補助されます。
- ≪特殊マット≫
- 対象者 - 1・2級の下肢または体幹機能障害者(児)の方で原則として3歳以上の方
- 限度額 - 19,600円
- 耐用年数 - 5年
- ≪体位変換機≫
- 対象者 - 1・2級の下肢または体幹機能障害者(児)の学齢児以上で下着交換等に家族等他人の介助が必要な方
- 限度額 - 15,000円
- 耐用年数 - 5年
販売価格の1割を負担しなくてはなりませんが、利用したい場合は各市町村の福祉課のほうにお問合せよろしくお願いします。
こちらも過去に記事を書きました。お時間がある際にでもお読みいただければ幸いです。
ちなみに私の知っている頚髄損傷者C6-1の知り合いは、ベッド一面の除圧マットを使っていると言っていましたね。エアマットは圧を分散できていいのですが、沈み過ぎて大変なようなんです。体を支えるのに両腕で座面を押すとへこんでしまって、上体を保つのが難しいようですよ。
その点私は、除圧マットを一部に利用しているだけですね。
次の章では、実際に私が使用しているモノと工夫を写真付きで紹介していきます。
褥瘡予防 効果的なマットとは?
私の毎日は母の出勤前7:00くらいにベッドから移動し、夕食後の19:30前後まで車椅子上にいます。1週間に1回の排便日や体調不良の場合は横になって過ごすことが多いですが、それ以外のベッド上は1日12時間前後になりますね。
普段のベッドは、四角いウレタンマットを並べて敷きその上に寝ているだけです。写真に写っているのは、ベッド上に置かれた状態のお尻部分のスポンジですね。
最近、ちょっとしたはずみでお尻に傷が出来ましたが、完治しました。傷が小さかったのもあり、スポンジのわずかな空間で傷口が浮いていたのが功を奏したのでしょうね。
青いシーツカバーされたモノは、どこにでも売っている一般の敷布団です。その上に股のくり抜かれたクッションを高さ調整に敷き、あとは四角い2つのウレタンマットを置きます。さらにこの上にバスタオルを敷き、そこに乗せられ寝るといった感じです。
四角のウレタンマット2個は、怪我した当時に入院した医科大学病院の担当看護師さんが、余ったスポンジで褥瘡予防に作ってくれたものになります。持ち運べるので、外泊時にも重宝していますよ。
また写真のようにかかとやアキレス腱には、除圧マットを適度な大きさに切ったものをワインレッドの布で包んで使用しています。
こんな風にしておけば、かかとの褥瘡もできていません。写真を取ったのが春先だったので厚手の靴下ですが、夏場は裸足でいますよ。
体はいつでも真っ直ぐな状態で、褥瘡予防の基本となる体位変換はまったくしていませんね。
約2時間ごとに圧迫を防ぐ目的で体位を変えること
でも、大丈夫なのでしょうか?
褥瘡予防 体位変換しなくて大丈夫なの?
看護の常識として褥瘡予防の基本が体位変換と、マニュアルに書かれています。しかし私は一旦ベッドに上がると、寝返りなんてしたことがなくまっすぐの状態で過ごしていますよ。「褥瘡はできないの?」と思うでしょうが、大きいのはできていません。
今回できたお尻の傷は、ズレからによるオムツかぶれだと思います。
車椅子からベッド上にリフターで移動させられ上記写真のスポンジ上に一度乗ってしまえば、お尻をまったく移動しないのです。ベッドに上がって寝る状態後は、介護されることがありませんね。
ここで体位変換することによって、いくつかのデメリットが出てくるので書き出してみます。
- 体位変換ごとに起こされて快適に眠れない
- 夜中に介護されるので、人手がいる
- 横になったままなので、一人でギャッジベッドを起こせない
夜中に起こされるのは最悪だし、人手がいるのはもっと大変なこと。体位変換されないだけでもありがたいことですね。
ただ褥瘡ができないのは私の経験からすると、ある要因があるからと思うのです。次の章では、その内容についてお伝えさせていただきますね。
褥瘡予防 できない・できても治る本当の要因とは?
私が褥瘡できても治る要因は、マットやスポンジだけではないと考えます。普段から以下の内容で体が健康に保たれているのが、大きい理由だと思うのです。
- 野菜や魚を中心に食べるといった、規則正しい食生活をしている
- 睡眠をしっかり8時間以上とる
- 毎日の筋トレや、車いすツインバスケをしている
結果的に、このようなことが言えます。
- 青魚類摂取 - ビタミンB群による皮膚の新陳代謝を活性化
- 野菜類摂取 - ビタミンCは肌の炎症やダメージを改善させる
- 睡眠によって成長ホルモンを分泌 - 皮膚細胞の分裂による肌の再生を促す
- スポーツすることでの深い呼吸 - 血液の循環がよくなっての美肌効果
食生活や睡眠は皮膚にも影響してきますからね。また運動はさらに健康に良いため、私は車いすツインバスケを行っていますよ。ストレスが発散できて体に障害があってもできるので、最高のスポーツだと思います。
また他の頚髄損傷者と話してわかったことがあります。どうも受傷歴とともにお尻の皮膚が強くなっていくようなのです。たとえて言うなら、鉛筆を長時間使用することにより手の指にできるペンダコのような感じですね。擦れる箇所は、皮膚の皮が厚くなるのです。
確かに私が怪我してまもない当時の仙骨部分は、オムツかぶれやちょっと擦れただけですぐ傷になりましたからね。これらを踏まえて考えると、受傷歴が長くなればなるほどお尻部分の皮の厚みも増して強くなるのかもしれません。
お尻の骨が飛び出ている褥瘡になりやすい箇所
もし褥瘡ができてしまった場合、どうすればいいのかは内容は長くなるので改めて記事に書いてみますね。私で良ければいつでも相談に乗らせてもらいますし、気軽にコメント欄から書き込みよろしくお願いします。
まとめ
今回、私のような頚髄損傷者の褥瘡予防について経験に基づいて書かせていただきました。作ってしまうと、何かしら大ごとですからね。
毎日のお尻チェックをして、細心の注意を払うといいですよ。
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- 褥瘡予防 マットの種類とは?
- エアマット(50,000円~250,000円)
- 除圧マット(25,000円~100,000円)
- ドライ・ウォーターベッド(30,000円~5,000,000円)
- ROHOマットレス用(38,000円~150,000円)
- 褥瘡予防 効果的なマットとは?
- 四角いウレタンマットで保護している
- 褥瘡予防 できない本当の要因とは?
- 野菜や魚を中心に食べるといった、規則正しい食生活をしている
- 睡眠をしっかり8時間以上とる
- 毎日の筋トレや、車いすツインバスケをしている
褥瘡は頚髄損傷者や車椅子ユーザーにとって、永遠のテーマだと思います。
この内容はシェアし合いたいので、おすすめの予防方法がありましたらコメント欄からお伝えいただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
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