「最近、毎日がバタバタしてるなぁ」と思う朝が続いて、深呼吸も忘れそうになっていた時に出会った言葉が「安穏無事」だった。漢字だけを見るとなんだかお寺の掛け軸に書いてありそうな渋い言葉だけど、この四字熟語には私たちの毎日にそっと寄り添う優しさがあると感じている。
車椅子ユーザーとして日々の暮らしの中で心が疲れることも多いけれど、だからこそ「安穏無事」という言葉が心に残ったのかもしれない。今日はこの四字熟語の意味や使い方、そして私がどんな風に日常に取り入れているのかを、いつも通り素人の言葉で、わかりやすく書いていこうと思う。
安穏無事の意味とは?
「安穏無事(あんのんぶじ)」とは、「穏やかで平穏な状態で、何事もなく無事に過ごせること」という意味の四字熟語だ。辞書的に言えばこれで十分かもしれないけれど、私がこの言葉を知ったときに感じたのは「特別なことがなくてもいいんだ」という肩の力が抜ける感覚だった。
ついつい私たちは「もっと頑張らなきゃ」「もっとすごいことをしなきゃ」と自分を追い込んでしまうことがあるけれど、そもそも穏やかに暮らせること自体がすでに大きな幸せであるということを思い出させてくれる言葉だと感じている。
そして「安穏」という言葉は、心の平穏だけでなく周りの環境が静かで穏やかであることも含まれていて、「無事」は病気や災難などがなく、平穏無事であることを示す。
つまり、自分自身の心の状態と周囲の環境の両方が静かで平和であり、災いごともなく一日一日を過ごせる状態のことを「安穏無事」というのだ。
安穏無事の使い方とは?
「安穏無事」という四字熟語は、会話や手紙、日記などに穏やかな願いや祈りを込めたいときに使える便利な言葉だ。例えば、
- 「両親が安穏無事で過ごせますように」
- 「今年一年、安穏無事に暮らせたことに感謝する」
というような使い方ができる。決して堅苦しい場面だけでなく、日常で小さな幸せを大切にしたいときにも使ってみてほしい。
私の場合は毎日夜寝る前、日記アプリに「今日も安穏無事でよかった」と書くのを習慣にしている。
大きな出来事があったわけでもなく、車椅子で移動して少し疲れた日でも、何も事故なく無事に過ごせたこと自体が有難いことだと自分に言い聞かせるようにしている。これだけで翌日の朝の気持ちが穏やかになれるから不思議だ。
安穏無事をわかりやすく解説
この言葉は、日々の「当たり前」を「有難いこと」と感じるきっかけになる四字熟語だと思う。特別なことがなくても平和で過ごせることは当たり前ではなく、周りの人との関係や自分の体調が大きく関わってくる。
だから「安穏無事でありますように」という願いを込めることは、日常を大切に生きるための合言葉のようなものになる。
私の場合、以前は何か特別なことを成し遂げないと自分の価値がないような気がしていたけれど、コロナ禍を経て体調を崩したり、車椅子での移動が増えて生活の自由度が下がった時期に、この「安穏無事」という言葉が心にしみた。
健康で、家でコーヒーを飲んで好きな本を読める時間があるだけで幸せだと思えたとき、この四字熟語の本当の意味を体感できたような気がしたのだ。
「安穏無事」という言葉は、目立つ言葉ではないかもしれないけれど、使うことで自分自身の気持ちが落ち着き、周囲への感謝を思い出させてくれる言葉だと感じている。
最後に
今このブログを読んでくれている人の中にも、毎日が慌ただしく過ぎていく中で疲れが溜まっている人がいるかもしれない。そんなときこそ、この「安穏無事」という言葉を思い出してほしい。
特別なことがなくてもいい、ただ今日を無事に過ごせたことに感謝するだけで、心の景色が少しだけ穏やかになることがある。
私も明日の朝、目が覚めたときに「今日も安穏無事で過ごせますように」と心の中で唱えてから一日をスタートさせようと思う。
四字熟語は難しい言葉に思えるけれど、「安穏無事」はあなたの日常にそっと寄り添い、心を整えてくれる優しい言葉だ。小さな祈りとして日々に取り入れてみてほしい。
今日も安穏無事な一日になりますように。
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