少し前に、私がリハビリの待ち時間でスマホをポチポチしていた時のことです。なんだかしんどくて「生きる意味って何だろう」なんて考えてしまった時、偶然目に入ったのがヴィクトール・フランクルの言葉でした。
「人生に意味を問うのではなく、人生から問われているのだ」というあの名言。車椅子ユーザーの私には刺さりすぎて、涙が出そうになりました。
正直、生きる意味なんて簡単に見つからないし、しんどい日は「もうええわ」って思ってしまうこともある。でもフランクルは壮絶な環境の中で、生きる意味を見つけようとし続けた人なんですよね。
その背景を知ったら「自分も、今をちゃんと生きよう」と思えたので、今日はヴィクトール・フランクルの名言、生い立ち、業績について、ゆるく、でもしっかり語っていきたいと思います。
ヴィクトール・フランクルの名言とは?
ヴィクトール・フランクルの名言の中で、特に有名なのは以下のものです。
「人生の意味は自分で見つけるものではなく、人生から問われているのだ」
この言葉は、彼の著書『夜と霧』でも強調されており、ホロコーストを生き抜いた彼の言葉だからこそ重みがあります。人間は状況に左右されがちだけれど、「どんな状況でも人生には意味がある」というのがフランクルの強い信念でした。
他にも、
「人間からすべての自由を奪っても、最後の自由である態度を選ぶ自由は奪えない」
という言葉もあり、「生きる意味がわからない」と悩む時にそっと背中を押してくれる言葉です。
私自身も病院のベッドで動けなくなった時に「こんな状態で何を楽しみに生きるんやろ」と思ったことがあります。でも、この言葉を思い出すと「今この状況でも、自分がどう向き合うかは選べるんやな」と少し心が軽くなりました。
ヴィクトール・フランクルの生い立ちとは?
ヴィクトール・フランクルは1905年にオーストリアのウィーンで生まれました。若い頃から精神医学に興味を持ち、精神分析に触れながら自分なりの考えを深めていったそうです。
しかし、彼の人生を大きく変えたのはナチスによるホロコーストでした。彼はユダヤ人としてアウシュビッツなど複数の強制収容所に収容され、家族のほとんどを失っています。
このような絶望の中で、彼は「人はどのような状況でも生きる意味を見つけることができる」という信念を貫き、その後の著作や講義へとつながっていくのです。
私がこの話を初めて知った時、「私の困難なんて、フランクルに比べたら小さいな」とは思いませんでした。でも「どんな苦しみの中にも意味を見つけようとした人がいる」という事実は、心に小さな灯をともしてくれました。
ヴィクトール・フランクルの業績とは
ヴィクトール・フランクルの業績で最も有名なのは「ロゴセラピー(意味療法)」の確立です。ロゴセラピーとは、「人は意味を見つけることで困難を乗り越えられる」という考えに基づく心理療法で、現在も多くの心理臨床やカウンセリングで活用されています。
また彼の著書『夜と霧』は世界的なベストセラーとなり、多くの人が人生の困難を乗り越えるヒントとして読み継いできました。この本の中で語られるのは、生死の境を彷徨う中で、それでも「生きる意味を問うことをやめなかった人間の姿」です。
私自身も『夜と霧』を手に取った時、最初は「読むのが怖いな」と思いました。でも、読み終わった後は「生きるって、シンプルで大切なことなんやな」と思えたのです。
さらにフランクルはウィーン大学で精神医学・神経学の教授も務め、生涯に渡って講演や著作を通じて「人生の意味」について語り続けました。
最後に
ヴィクトール・フランクルの言葉、生い立ち、業績を知ると、私たちが「生きる意味」を探す旅は特別なことではなく、人として自然な営みなんだと感じます。
生きる意味がわからなくなった時、「それでも生きている限りは、自分の生き方を選べる」ということを思い出してみてください。私も今日、リハビリがしんどくて涙が出そうになりましたが、帰り道で「今日は“頑張った自分”を選んだ」と思えただけで少し救われました。
ヴィクトール・フランクルの言葉は、車椅子の私にも寄り添ってくれます。きっと、あなたにも寄り添ってくれると思います。
「人生の意味は人生から問われている」という言葉を胸に、今日も自分なりの答えを探して、私もあなたも、それぞれの場所で生きていきましょう。
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